【薬機法非認可】マウスピース型矯正装置って安全なの?【マウスピース型矯正装置は雑品?】

2023.02.10

こんにちは❣

大宮SHIN矯正歯科の歯科医師Mです。

先日、日本矯正歯科学会が

【ポジションステートメント マウスピース型矯正装置による治療に関する見解】

という記事を発表いたしました🤔

業界がなんとまあ、ざわついたことざわついたこと…

特に注目すべき点は…

“現在、本邦において問題となるアライナー矯正には大きく分けて2つの種類があります。1つは、技工物としての体裁を整えているが、適切な診察、検査、分析、診断、治療経過の確認が行われていないアライナー矯正、もう1つは、医療機器ではない雑品(注1)を用いたアライナー矯正です。”

の部分です。

雑品…

雑品…

雑品…

(え…じゃあ私の今口の中に入っているこれも雑品…?)

残念ながらそうなんです😭😭

実は日本で市場に出回っているマウスピース型矯正装置はすべて 雑品 扱いなのです…💦

理由はどのマウスピース型矯正装置も【医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)】で認められていないからとされています。

しかし、最近多くの矯正専門医院を含めた歯科医院が、マウスピース型矯正装置を用いて矯正治療を行っております。

一体どういうこと…?🙄🙄🙄

と、いうことで今回は 雑品 という扱いをされているマウスピース型矯正装置と当院の考え方についてお伝えできればと思います🧐✨

当院におけるマウスピース型矯正装置(インビザライン)とは

マウスピース型矯正装置は、格安マウスピース型矯正装置 から当院が使用している マウスピース型矯正装置 (ンビザライン) まで多種多様ございます。

もともと、アメリカで開発されたマウスピース型矯正装置 (インビザライン) ですがその特許が先日切れました。

よって、そのタイミングで世の中にたくさんの 格安マウスピース型矯正装置 が出回ったということです。

マウスピース型矯正装置としては、インビザライン が最も長い臨床経験を誇り、膨大なデータを所有しています。

したがって、当院ではマウスピース型矯正装置は インビザライン を取り扱うことになっております。

こちらの記事も参考にしてください❣

 

 

マウスピース型矯正装置(インビザライン)での治療を安全に行うためには?

上記までの流れで、

(じゃあ、マウスピース型矯正装置のインビザラインだったらどこで治療しても同じなのでは…?)

と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

実はここからが一番大事な点で、

【矯正治療は、歯科医師であればだれでも行える。】

というのが日本における実際なのです…💦😭😭

よって、最近巷で話題になっている、

 

・マウスピース型矯正装置で治療したら奥歯が咬めなくなった。

・マウスピース型矯正装置で治療を続けているが、いつまで経っても治らない。

 

などといった困ったことが起こりがちなのです。

矯正治療を行うためには、決してツールが問題なのではなく

矯正専門の歯科医師が

初診相談から分析・診断を行い

適切な治療計画を立案できること

また、マウスピース型矯正装置での治療だけではどうしてもカバーできない部分を

ワイヤー矯正を併用した治療を行うことが可能

であるという点を踏まえ、ご自身の大事な歯の矯正治療を行う医院を選んで頂ければと思います。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?😊🔅

当院は、矯正専門医が常駐 している、矯正専門歯科医院 です❣❣

マウスピース型矯正装置 (インビザライン) での臨床経験も豊富ですので、ぜひご相談にいらしていただければと思います🙇

 

投稿者

矢野晋也 歯学博士/SHIN矯正歯科院長

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【矯正治療って何歳からできるの?】健康長寿に欠かせない歯【シニアの矯正治療】

2023.02.08

寒い日々が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?☃️❄️☃️❄️

今朝Yahooニュースにこのような記事を見つけたので、今回は

【健康長寿に欠かせない!シニアの方の矯正治療】

についてお話していこうと思います。

 

この記事の通り、最近は幅広い年齢層の方が矯正治療をご希望されている印象を受けます。

先日も、

 

『歯並びは若い頃から気になっていたけれども、後回しにしていた…』

『最近になって、もっと食べ物をおいしく食べたいから、歯並びをよくしたいわ…!』

 

といったご要望をいただいております😊😊(ありがとうございます…!)

矯正治療は、若い世代の方が多くやっているイメージがありますが、実は ✨何歳からでも できるんです!!

以下に、シニアの方が矯正治療を行うメリット注意点をお伝えいたしますね🦷

 

 

シニアの方が矯正治療を行うメリット🔅🔅

① 歯磨きがしやすくなることで、歯の寿命が長くなる!

何を当たり前のことを…と思われるかもしれません😂

しかし、これが結構大事なことなんです!

歯を支える組織(骨や歯肉など)は年齢を重ねることで、痩せていきます。

そうすると、歯を支える組織が少なくなるので、そこに汚れが溜まって歯周病などを引き起こすと、より歯を支える組織がやせ細ってしまう恐れがあります。

年齢があがるとともに痩せていく骨や、歯肉は止められないとして、歯周病でさらにやせ細っていくのはなんとしても食い止めたいですよね…🤔

歯周病にならないためには、歯や歯肉に歯垢を溜めない→歯磨きを徹底的に行う→歯ブラシが届きにくい箇所を減らす→ガタガタを解消する→ 矯正治療を行う! というような流れに繋がるかと思います。

歯磨きがしやすくなると、骨や歯肉の健康を維持しやすく、歯の寿命を長く保つことができます。

(いつまでも自分の歯で、食べ物をおいしく食べたい…)

というような方にはおすすめです👌

 

② かみ合わせを整えることで、今よりももっと咬めるようになる!

ここで、唐突ですが質問いたします。

あなたの歯は本当に しっかりと 咬めていますか?

『食べ物を食べるときに、顎全体に負担がかかっているような気がする…』

『かかりつけの歯医者さんで、どこか特定の歯が強くすり減っている…』

このようなお悩みは、主に歯並びが原因なことが多いです。

若い時はあまり気にならなかったことが、年齢を重ねるうちにだんだん気になってくるのが不正咬合の問題とされています。

まずは一度ご相談にいらしてください✨

矯正専門の歯科医師が患者様のお口の中を確認し、どこに改善の余地があるのかお話いたします。

患者様が気づかなかった歯並びの問題もあるかもしれません。

 

 

 

シニアの方が矯正治療を行うときの注意点⚠️⚠️

① ブラックトライアングルが起こりやすい

ブラックトライアグル とは下の画像のように、歯の付け根と付け根の間に隙間ができてしまうことをいいます。

 


ブラックトライアングル ができてしまう主な原因は、加齢によるものです。年齢を重ねるにつれ歯を支えている骨が痩せていき、歯肉の位置が下がってきます。歯の形は下に行くほど細くなっていますので、歯の付け根にすきまができてしまいます。”

ブラックトライアングルができにくい矯正治療法【大宮駅2分】大宮SHIN矯正歯科 (shin-ortho.com)

(上記記事引用)

ここでも、歯を支える組織の問題が生じてきます。

年齢を重ねるごとに痩せていく骨や歯肉は、増やしようがありません。

そして矯正治療を行うことで、まれにそのブラックトライアングルが進行していくことがあります💦

ただし!実は矯正治療はそのできてしまったブラックトライアングルを解消していくことも同時に可能なんです😊👌

詳しくは初診相談にいらして、聞きに来てくださいね❣

 

 

 

まとめ📝

いかがでしたでしょうか?

若い方が多く治療されている矯正治療ですが、実は ✨何歳からでも✨ スタートできることがお分かりいただけましたでしょうか?🤗🤗

新たな挑戦として、ぜひとも矯正治療の開始をご検討ください✨

スタッフ一同お待ちしております🙇

 

投稿者

矢野晋也 歯学博士/SHIN矯正歯科院長

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【矯正治療するならどの装置がいい?】マウスピース型矯正装置とワイヤー矯正装置の違い【結局気になる】

2023.02.03

こんにちは❣

大宮SHIN矯正歯科の歯科医師Mです😊

今回は、当ブログでも何回か取り上げさせていただいた、

マウスピース型矯正装置ワイヤー矯正装置での矯正治療の違い】

についてお伝えしていこうと思います。

以下、ざっくりと表にまとめました。

まずは、口内炎のできやすさについてです。

マウスピース型矯正装置は、プラスチックの素材で歯の表面をつるっと覆うので凹凸ができにくいです。

ただし、歯の表面に アタッチメント というような突起を装着したり、ゴムかけのための ボタン を装着することもあるので、そういった意味では細かい凹凸はあります。

ですが、ワイヤー矯正のブラケットに比べればはるかに凹凸は少ないです。

よってマウスピース型矯正装置ワイヤー矯正装置よりも口内炎ができにくい、とされています。

また、マウスピース型矯正装置は前述した通り、メインの装置は歯の表面を覆う透明なプラスチックの素材となります。

よって、ワイヤー矯正装置の金属色よりは目立ちにくく、素材もプラスチックであるため金属アレルギーの方に適しています。

 

歯磨きやお食事のしやすさについてですが、マウスピース型矯正装置はご自身で取り外して頂くことができます。

よって、マウスピース型矯正装置の方が生活する上では快適かもしれません✨

ただし、マウスピース型矯正装置はご自身で取り外しして頂く以上、装置の使用時間などについては患者様に委ねることとなります。

ここで治療期間の話に繋がりますが、歯磨きとお食事の時以外ずっと使って頂くはずのマウスピース型矯正装置の使用が不十分だった場合、治療期間の延長に繋がってしまう可能性があります。

その点、ワイヤー矯正治療は、ブラケットが歯面に装着され、患者様ご自身で取り外しできないため、治療期間の長短に影響することはありません。

 

適応症例についてですが、ワイヤー矯正ほとんどの歯並び・横顔の状態に対応することが可能です。

(一部、手術を行う必要性のある顎変形症に関しては、外科的矯正治療の対応となります。)

一方、マウスピース型矯正装置の矯正治療には不向きな歯並びがあります。

ただ、マウスピース型矯正装置単独での治療は不向きでも、ワイヤー矯正の併用で治療することが可能な場合もありますので、是非ご相談にいらしてください😁👌

 

料金は、マウスピース型矯正装置の方が値段が高いです。

理由は、マウスピースを作成する材料費が高いからです。(詳しくはこちらの記事を参考にしてくいださい。)

 

歯が動く痛みに関しては、ワイヤー矯正よりもマウスピース型矯正装置の方が痛くなりにくいと言われています。

ワイヤー矯正は、1か月に1回ほど来院していただいて、ワイヤーを調整いたします。

その1回の調整で歯を動かしていくことになるので、調整後2~3日間は特に痛みを感じやすいということになります。

一方、マウスピース型矯正装置はおよそ1週間に1回は新しいマウスピースに交換いたします。

ワイヤー矯正で1か月に1mm歯が動くと仮定すると、マウスピース型矯正装置では1週間で0.25mm、×4週間でトータルで1mm動くことになります。

よって、1週間で動かす量が小刻みで済む分、同時に痛みが生じにくいとされています。

マウスピース型矯正装置は、マウスピースを患者様ご自身でスケジュールにのっとり、交換していただくことになりますので来院回数も2~4か月に1回と済んでしまうことになります。

 

 

✨まとめ✨

いかがでしたでしょうか?

表にまとめた分、少しでもわかりやすくなっていたらと思います😂😂

上記の内容を踏まえて、どの矯正治療を行っていくかの判断材料としていただければと思います❣

👨‍⚕️ご相談はこちらから👨‍⚕️

 

投稿者

矢野晋也 歯学博士/SHIN矯正歯科院長

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マウスピース型矯正装置だけで本当に治るの…?【矯正治療後にかみ合わせが悪くなったら?】

2023.02.01

こんにちは❣

大宮SHIN矯正歯科の歯科医師Mです。

今回は時事ネタについて少しお話していこうと思います。

敢えて引用いたしませんが、最近、矯正治療界隈に激震が走るニュースがありました…⚡⚡

矯正治療に携わる身としては胸が裂かれるような思いです。

このニュースを踏まえて、

『マウスピース型矯正装置だけで、本当に治るの?』

『矯正治療をしているのに咬み合わせが悪くなったらどうしよう…😥』

などといったご心配事も、今後増えてくるかもしれません。

そこで今回は、当院が提供している ✨安心・安全 な矯正治療の実際についてお伝えしていこうと思います。

 

 

①当院は 矯正治療専門の歯科医院 です!

日本では矯正治療は、歯科医師であれば 誰でも 行うことができます。

つまり、歯科医師国家試験さえ合格してしまえば、研修歯科医師でも矯正治療ができてしまうのが実情です…

しかし、歯科医師国家試験を合格するために歯学生が学ぶ知識というのは、ほんの表層のところだけです。

歯科矯正は、とても専門性が高い分野です。

そのためにも、歯科矯正には 専門医・認定医 制度があり、それらを所持した歯科医師が常駐するのが、ここ 🦷大宮SHIN矯正歯科🦷 です!(こちらの記事もあわせてご参考にしてください。)

ご自身の大事な歯を取り扱うのは、やはり専門性の特化した歯科医師が良いとは思いませんか?🧐

当院は、矯正治療を行うにあたっての大事なステップ、

  1. ①初診カウンセリング
  2. ②精密検査
  3. ③分析・診断
  4. ④治療計画のご提案

 

の流れを踏まえております。

まずは是非、ご相談にいらしてくださいね❣

 

 

②当院は ワイヤー矯正治療 も行っています!

上記の 分析・診断 を踏まえた上で 抜歯or非抜歯 そして、マウスピース型矯正装置単独、ワイヤー矯正、もしくはマウスピース型矯正装置ワイヤー矯正の併用のご案内をいたします。

もちろん患者様のご希望を優先的に伺います。

ただ、例えばガタガタがないタイプの口ゴボや、かみ合わせが深いタイプの出っ歯を改善したい方は、マウスピース型矯正装置だけではご希望の結果が得られないことは事実です。(こちらの記事を参考にしてください。)

また、当院はマウスピース型矯正装置を使いながらワイヤー矯正を行う リカバリー矯正 を行っております。(リカバリー矯正についての記事)

よりよい治療結果を得るために、要所要所でワイヤー矯正を併用することもございます。

当然、治療終了後に噛めなくなった、や食事に時間がかかるようになった、といった健康被害を伴うような治療は一切いたしませんのでご安心ください!!

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

ご時世的に矯正治療にチャレンジするには心配ごとが多くなってしまい、気が滅入ってしまいますよね…

そのような、悩み事もぜひとも聞きにいらして頂ければと思います。

当院はいつでもお待ちしております😊👌

矢野晋也 歯学博士/SHIN矯正歯科院長

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【マウスピース型矯正装置とワイヤー矯正の併用】マウスピース型矯正装置におけるリカバリーテクニックについて③

2023.01.13

3回に渡った、リカバリーテクニック についての投稿ですがいよいよ今回がラストとなります…!

今回は、4つ目の窓の 治療初期からのリカバリー についてお話していこうと思います。

リカバリーリカバリー言い続けてきてなんだか投稿者も混乱しているくらいなのですが…😂😂😂

ここでの意味は

【マウスピース型矯正装置での矯正治療で、最初からリカバリー治療としてワイヤー矯正を行い、終盤でマウスピース型に移行する。】

といった意味で用いています。(より分かりにくくなった感じが否めない…)

例を出した方が早いですねっ…!

 

 

治療初期からのリカバリー:カリエールの使用

いざマウスピース型矯正装置で治療しましょう!と意気込んだのに、序盤でワイヤー矯正…なんで?

当然こういう疑問も生じることかと思います。

治療初期からのリカバリー治療で、よく用いられている装置として カリエール が挙げられます。

カリエールとは👇(過去記事引用)

奥歯のかみ合わせを大きく動かす処置が必要な方に使用します。カリエールは奥歯を効率よく後ろに移動させ、歯が並ぶスペース不足を改善し、奥歯が正しい位置でかみ合うようにします。

マウスピース型矯正装置では、奥歯を大きく動かすことを苦手とします💦

そのような場合は、下の写真のようにカリエールを併用してワイヤー矯正を進め、奥歯のかみ合わせが整ったところでマウスピース型矯正装置(インビザライン)に移行することがあります。

 

 

 

初期治療からのリカバリー:抜歯したスペースを閉じる

もちろん、当院は抜歯によるマウスピース型矯正装置による治療を行っております!👌

ただし、抜歯によるその後の歯の移動量が大きいケースは、ワイヤー矯正で歯を動かしてしまった方がはるかに治療期間が短縮できる場合があります。

 

上の写真は、抜歯して前歯を大きく後ろに動かす必要性のあるケースです。

この抜歯した大きな空隙をワイヤー矯正で閉じたのちに、マウスピース型矯正装置(インビザライン)に移行いたしました。

まとめ

以上が、4つのリカバリーテクニック についてのお話でした❣

いかがでしたでしょうか?

マウスピース型矯正装置での治療にワイヤー矯正をうまく組み込む、もしくはワイヤー矯正マウスピース型矯正装置での矯正治療を組み込むことで格段と治療期間が短くなったり、仕上がりがより美しくなります。

まずはぜひともご相談にいらしてくださいね🦷🦷🦷

 

投稿者

矢野晋也 歯学博士/SHIN矯正歯科院長

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【マウスピース型矯正治療とワイヤー矯正の併用】マウスピース型矯正装置におけるリカバリーテクニックについて② 

2023.01.13

前回に引き続き、今回もマウスピース型矯正装置におけるリカバリーテクニックについてお話します。

 

前回は、マウスピース型矯正装置による矯正治療の終盤で登場するワイヤー矯正、通称、治療中におけるリカバリーについてお話しました。

今回は、矯正治療後の後戻りに対するリカバリーについてお話していこうと思います。

 

 

 

後戻りとは?

後戻り とは、以前矯正治療を行ったが、その後使用する 後戻り防止装置(リテーナー) の使用が甘く、歯並びの一部が矯正治療前に戻ってきてしまうことをいいます。(こちらの記事も参考にしてみてください。)

 

当院には、

『以前、ワイヤーでの矯正治療を行って治療をしたけれども、前歯にがたつきが戻ってきた…ここだけ治したい。』

『ワイヤー矯正をやったけれども、次はマウスピース型矯正装置で治療したい!』

といったご要望が多く寄せられています。

そういった、ご要望に対して矯正治療を行うことが 後戻りに対するリカバリー治療 としております。

 

 

 

 

後戻りに対するマウスピース型矯正装置によるリカバリー治療

では参考までに、当院で治療した後戻り症例に対するマウスピース型矯正装置での矯正治療の例をお見せいたします。

 

左の写真は以前、

『ワイヤー矯正にて治療を終え、終えた当時は前歯が隙間なくきちんと咬んでいたのにも関わらず、リテーナーの使用を中断してしまったために後戻りしてきてしまった。』

ということで来院された患者さまです。

当院では、治療方法としてワイヤー矯正・マウスピース型矯正装置(インビザライン)の提案をさせていただきましたが、

『もうワイヤー矯正はやりたくない。』

とのことで、マウスピース型矯正装置でのリカバリー治療を行うこととなりました。

右の写真は治療終了時のものとなります。(詳しくはこちらの記事をご覧ください。)

 

 

 

 

他院治療後におけるリカバリー治療について

次に、3つめの窓 他院での矯正治療後におけるリカバリー についてお話していこうと思います。

『以前、他院にてマウスピース型矯正治療を行ったけど…😢』

『なんだか…うまく咬めていない気がする…?矯正治療したのに…💦』

最近は特にこういったお困りごとで、当院に来院される方が増えました。

理由としては、テレビで見かける芸能人や、SNSなどの普及で矯正治療が皆様により身近な存在となり、数々の医院で矯正治療を受けられるようになったからかと思います。

確かに、歯科医師であればだれでも矯正治療を行うことが可能です。

ただし、歯科にも 専門性 というものがあります。(こちらの記事も参考にしてください。)

お医者さんの診療科について考えてみてください。

例えば『おなかが痛いな…』と感じた時に、皮膚科を選んで受診しますでしょうか?

同じように、歯科医師にも矯正治療を得意とする歯科医師がおります。

当院は、歯科矯正専門の歯科医師が常駐する、矯正専門の歯科医院です!

どのようなお困りごとも、丁寧に対応させていただきますのでぜひともご相談にいらしてくださいね❣

 

投稿者

矢野晋也 歯学博士/SHIN矯正歯科院長

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【マウスピース型矯正装置とワイヤー矯正の併用】マウスピース型矯正装置におけるリカバリーテクニックについて①

2023.01.11

こんにちは!

大宮SHIN矯正歯科の歯科医師Mです☺

マウスピース型矯正装置で矯正治療をされている患者さまにおかれましては、いつも適切にご使用いただきましてありがとうございます✨

本日は、そんなマウスピース型矯正治療を行っている患者さまに向けたお話をしていこうと思います。

患者さまの中には、

『マウスピース型矯正装置を使ったのちに、ワイヤー矯正に移行することがあります。』

と歯科医師からお話をされた方がいらっしゃるのではないでしょうか?

私たちは、マウスピース型矯正装置と併用してワイヤー矯正を行うことを総じて リカバリーテクニック と呼んでおります。

リカバリーテクニックとは、主に4つの意味が含まれております。

 

本日は、マウスピース型矯正装置による治療(当院ではインビザラインを使用しております。)の終盤で たまに ご提案させていただく 治療中におけるリカバリー についてお話したいと思います。

『ずっとマウスピースで治療してきたのに、ワイヤーなんて…』

『随分と並んできて満足しているのに、まだ治療するの…?』

当然そういう疑問がわいてくることかと思います。

ただ、終盤にご提案するワイヤー矯正は最終的な調整としてとても大事なものになりますので、ぜひ参考にしてくださいね!

マウスピース型矯正装置(インビザライン)の治療中のリカバリーとは??

まず前提として、マウスピース型矯正治療だけですべての矯正治療を終えるためには、患者様のご協力が不可欠となってまいります。

(こちらの記事も参考にしてください。)

装着時間が短すぎるアライナーチューイーの不使用で歯とマウスピースとの適合が悪いままで治療を進めてしまうと、どうしても治療の終盤で歯並びに不具合が起こりやすくなります。

そういった場合、マウスピースを追加して最終的な調整を行うこともありますが、非常に時間がかかったりうまく調整できないことがあります。

 

このような状態になると、マウスピース型矯正治療だけでは奥歯を綺麗に咬ませてくるのは中々困難になってきます。

そこで、最終的な調整として奥歯にワイヤー矯正をさせていただくことがあります。

これがマウスピース型矯正治療のリカバリー治療となります。

最終的にワイヤー矯正が介在することで、かみしめた時にしっかりと奥歯で咬んでいる実感がありますのでぜひともさせていただきたい調整となります!

マウスピースと前歯に浮きが見られる場合

上の写真のように、ほかの歯とマウスピースとはばっちりの適合なのに、前歯の数本だけがマウスピースとの浮きが見られることがまれに存在します。

その場合も、ワイヤーによるリカバリー治療、もしくは部分的にボタンを装着してゴムかけを行っていただくことで最終的な微調整を行います。

以上が治療中におけるリカバリーテクニックの一例です。

長くなりましたので、ほかの3つの窓については次回以降お話しますね…!

投稿者

矢野晋也 歯学博士/SHIN矯正歯科院長

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【マウスピース型矯正装置(インビザライン)】マウスピースで治る?治らない?【適応】

2023.01.06

あけましておめでとうございます!

2023年も大宮SHIN矯正歯科をよろしくお願いいたします☺

 

さて、本日はカウンセリングの際によくご質問を頂く

『私の歯並びはマウスピース型矯正装置(インビザライン)で治るの?』

『私の歯並びはマウスピース型矯正装置(インビザライン)か、ワイヤー矯正のどちらがいいのかしら?』

といったご質問にお答えしようかと思います。

 

 

①ガタガタのないタイプの口ゴボ

横から見た口元が出ている、いわゆる 口ゴボ にはガタガタな歯並び(叢生)を伴う方と、伴わない方がいらっしゃることと思います。

一見きれいに並んでいるように見えて、実は口元が…というようなパターン

例を挙げて恐縮なのですが、Youtuberはじめしゃちょーさんはこのタイプに該当するかなと思います。

 

ガタガタがない、もしくは少ない上に口ゴボなタイプの方はほとんどが矯正治療に口元のシルエットの改善を求められることかと思います。

その場合、当院がおすすめする矯正治療はワイヤー矯正となります。

口元の突出感の改善は、歯を抜いてスペースを作り、そのスペースを利用して前歯を後ろに引き下げることで行います。

その場合、とても大きなスペースを、えいや!と引っ張ってくる必要性があるためワイヤー矯正でしっかりとコントロールした方がおすすめなのです。

 

 

②かみ合わせの深いタイプの出っ歯

出っ歯は気になるけど、かみ合わせが深い…?どういうこと…?

普段お過ごしいただく上で、かみ合わせが深いか浅いか気にしたことないですよね?

実は矯正治療をする上でとても重要な問題となってきます!

右のイラストのように、上の前歯が下の前歯を覆い隠してしまうような状態を 過蓋咬合 といいます。

正常な前歯の見え方としては、左のイラストの状態になります。

このような過蓋咬合の状態で、出っ歯が気になる方は残念ながらマウスピース矯正ではご満足いただけるような結果が得られにくいです。

 

 

他院でマウスピース型矯正装置(インビザライン)での治療は適応ではないと言われてしまった…

これを読んでいる方の中には、

『もう何件も矯正治療の相談に行ってみたけど、マウスピース型矯正装置(インビザライン)では治療の対応ではないと断られてしまった…』

『どうしてもマウスピース型矯正装置(インビザライン)で治療したいのに満足の得られる回答が得られなかった…』

などといったお困りごとがあるかと思います。

当院によくあるご相談事としては、

ガタガタが強いので、マウスピース型矯正装置(インビザライン)での治療を断られてしまった。』

『マウスピース型矯正装置(インビザライン)は抜歯矯正に不向きだとネットの記事で読んだが本当か?』

といったお問い合わせが数多く寄せられております。

確かに、歯並びの状況によってはマウスピース型矯正装置(インビザライン)よりも、ワイヤー矯正の方がご満足が得られる結果となるケースもあります。

ただ、自己診断を行うのはまだ早いです…!

まずは、ご相談ください!

当院ではガタガタの強い歯並びも、抜歯によるマウスピース型矯正装置(インビザライン)実績数多くございます。

皆様のご希望に少しでもお応えできるように、本年も頑張らせていただきます!🔥🔥🔥

投稿者

矢野晋也 歯学博士/SHIN矯正歯科院長

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【必見!】長期休暇中の困った!②【口内炎痛い】【アタッチメント外れた】

2023.01.04

前回に引き続き、今回も矯正治療中の困ったときの対処法をお伝えいたします!

 

あるあるトラブル④『口内炎が痛い!』(ワイヤー矯正中の方)

今までブラケットが装着されていなかった歯にブラケットがつくと、当然違和感が生まれます。

違和感だけならまだいいものの、ブラケットが粘膜にこすれて口内炎ができることもあるかと思います。

装置による口内炎は、慣れない靴を履いた場合の 靴擦れ の状態に似ています。

慣れてくれば靴擦れも起きなくなるように、ブラケットもお口の中で慣れてくれば徐々に口内炎もできにくくなります。

とはいえ、痛いものは痛いですよね…⚡

靴擦れの場合は、足にばんそうこうを貼ると思いますが、口内炎の場合もお口の中専用のばんそうこう=ホワイトワックスを使いましょう!

使い方は簡単!粘膜に擦れて痛い部分のブラケットの表面をティッシュで拭きます。

続いて、ホワイトワックスをお米粒大にちぎって丸めましょう。その丸めたものをブラケットに貼り付けたら完成です。

もちろんワックスですので、一時的な処置になります。お食事をしたり、歯磨きをしたら外れてしまいます。

仮に飲み込んでしまっても、お口の中の材料なので問題ないです。

応急処置としてぜひ、お試しください!

 

あるあるトラブル⑤『アタッチメント・ボタンが外れた!』(マウスピース矯正治療中の方)

マウスピース矯正治療中の方は、歯の表面に白い突起(アタッチメント)や、ゴムかけのための金属色または透明色のボタンがついていることかと思います。

まずは、これらが脱離しないように食べ物に気を付けていただくことが大前提ですが(詳しくはこちらの記事を参考にしてください。)、それでも外れてしまった場合、通常であればご連絡いただくことかと思います。

ただ、年末年始やお盆休暇は当院もお休みを頂いております。

ボタンが外れてしまった場合は、ゴムかけができなくなりますのでゴムかけはいったん中止し、今まで通りマウスピースだけはしっかりとはめておきましょう。

大事なのは、マウスピースをはめていなかった期間を限りなくなくすことです。

お休みが明けましたら、早めのご連絡をお待ちしております。

 

 

あるあるトラブル⑥『使っていたマウスピースをなくしてしまった!』(マウスピース矯正治療中の方)

長期休暇はご旅行に行かれる方も多いかと思います。

まずは、なくさないようにするための予防策として、マウスピースを外した場合、必ずケースにしまうことが重要になってきます。

何を当たり前なことを…と思われるかもしれませんが、これが結構大事なことなんです!

マウスピースを外した時、一時的にでもティッシュにくるんだりしていませんか?

自分ではわかっているつもりでも、丸まったティッシュはほかの人から見たらゴミに見えてしまい、ご家族の方に捨てられてしまうケースが多発しています。

まずは、一時的にでもケースに入れる、という習慣から意識してください。

それでもなくなってしまった場合…仕方がないので、次のステップのマウスピースを使いましょう。

その場合、お使いいただく期間は長めにとる、など強制的にステージをあげた場合の歯に対する配慮を行ってあげてください。

 

あるあるトラブル⑦『マウスピースが割れた!』(マウスピース矯正治療中の方)

以前も記事にいたしましたが、今回の年末年始のお問い合わせとして最も多かったお困りごとがこちらの内容でした。

対応としては、亀裂程度であり、使用時に痛み等がなければそのままお使いいただければと思います。

完全に断裂してしまった場合、次のステージのマウスピースに移行しましょう。

これらのトラブルは、治療の初期に起こりがちとなります。

ガタガタが強い場所に力が強く加わりやすいため、ヒビが入ってしまうようです。そのヒビにさらにねじれるような力が加わると断裂となります。

なので、マウスピースの着脱方法は特に重要となってきます。

両側をすこしずつ外していき、ねじれの力が加わりにくくなることが重要です。

また、アライナーリムーバーを上手に有効活用しましょう。余分な外力が加わりにくくなるはずです。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

長いお休みに困ったことがあると、不安になりますよね…

上記のまとめに従って、トラブルあったらぜひとも挑戦してみてくださいね!

 

投稿者

矢野晋也 歯学博士/SHIN矯正歯科院長

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【必見!】長期休暇中の困った!①【装置外れた】【ワイヤー刺さる】

2023.01.04

各地では雪も降り始め、寒い日々が続いておりますが皆様いかがお過ごしでしょうか?

年末年始は当院も含めてお休みを頂いていたところが多かったと思いますが、矯正治療中の皆様はお変わりなくお過ごしいただけましたでしょうか?

今回は矯正治療中の患者さまが年末年始やお盆といった、長期休暇中に起きてしまうかもしれないトラブル(もちろん、私たちはトラブルが起きないように最善の治療をさせていただいておりますが…!)における対処法をお伝えできればと思います。

 

あるあるトラブル①『ブラケットが外れた!』(ワイヤー矯正治療中の方の場合)

年末年始では、チキンから始まり、お正月お餅に至るまで様々な食べ物のトラップがありますよね…!

チキンのような繊維質の食べ物は歯で引きちぎるような食べ方をするので、チキンがワイヤーに絡んでワイヤーの変形やブラケットの脱離が起こりえます。

また、お餅といった固く、接着性のある食べ物も同様にブラケットの脱離の原因になります。

これらの脱離は王道ですが、やはり食べ物の大きさや硬さに配慮していただけると、随分と減ります。

固い食べ物は柔らかくしてから食べてもらう、大きな食べ物は小さくしてからお口に入れてもらう、また、繊維性の食べ物は細かく切ってから食べてもらう、と装置の脱離が起こりにくいです!

それでも脱離してしまったら…😢

仕方のないことですよね…

本来であれば、即医院にご連絡頂き対応させていただくものですが、残念ながら年末年始やお盆ではお休みを頂いております。

外れてしまった場所が粘膜に刺さる、などといった痛みがなければ、そのままお過ごし頂いて大丈夫です。その代わり、お休みが明けましたら早めにご連絡ください。また、付け直しを致しましょう。

ブラケットが外れ、粘膜に突き刺さりお痛みがある場合、無理に耐えなくて結構です。

一番奥の歯のブラケットが外れた場合が特に痛むかな、と思います。その場合は救急外来に行き、突き出たワイヤーごとカットしてもらいましょう。

また、カットした部分は早急に再装着する必要があるため、この場合もお休みが明けましたらご連絡ください。

あるあるトラブル②『結紮線が飛び出て痛い!』(ワイヤー矯正治療中の方)

結紮線はブラケットとワイヤーを縛り付けている細いワイヤーのことです。くるくるとよじってあり、2~3mmの長さで切ってあり、そのままくるっと内側に丸め込んでいる状態が通常です。

しかし、何かの拍子にその断端が頬側にきてしまうことがあります。

すると、針のようなものが粘膜に刺さってとても痛いです。

ただ、この場合はご自身で簡単に対処できます!

割りばしをご用意ください。割りばしの細い方は、この頬側に向いてしまった結紮線を内側に押し込むのに適しています。

 

あるあるトラブル③『じーんとする。なんか痛い。』(ワイヤー矯正・マウスピース矯正共通)

ワイヤー調整が済んでから、なんだかずっとじんわり痛い…新しいマウスピースに変えてから、ずっと窮屈な痛み…

これらのほとんどは、歯が動く痛みとなります。

ワイヤー調整後のその日の夜・新しいマウスピースに変更してその日の夜から大体長くて一週間は痛みのピークが続きます。

歯は根っこがあり、その根っこが炎症を伴いながら顎の骨の中を移動します。この炎症が痛みの理由です。

あまりにも我慢できないようだったら、市販の鎮痛剤が有効です。適宜飲んでいただいて構いません。

ただ、この痛みは歯が動く痛みなので今後も調整毎に続きます。

歯が動く痛みとは上手に付き合って頂いた方がいいですね♪

また、一週間以上続く痛みは原因が違うところにあるかもしれません。

あまりにも長いこと痛んで気になる場合は、長期休暇中は救急外来に、お休みが明けたらご連絡の上お越しください。

 

長くなったので続きますね…!

矢野晋也 歯学博士/SHIN矯正歯科院長

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なかなか治らない?マウスピース型矯正装置(インビザライン)の治療が終わらない理由

2022.09.05

こんにちは。さいたま市 大宮SHIN矯正歯科 歯科衛生士Eです。

歯の矯正治療と聞いて、皆さんが思い浮かべるのは、ブラケットという金属の金具を歯につけるワイヤー矯正と呼ばれる方法が一般的だと思います。しかし、現在、当院で多くの患者様に選ばれている矯正装置は、マウスピース型矯正装置(インビザライン)です。

マウスピース型矯正装置(インビザライン)とは

口腔内スキャナー(itero という機器)で歯型を3Dの画像にし、AIのシミュレーションによって作成された透明な樹脂製のマウスピース型の装置を装着し、歯を動かし歯並びを整えていく矯正方法です。

マウスピース型矯正装置(インビザライン)のメリットは、マウスピースの取り外しが可能なので、ワイヤー矯正に比べると歯磨きがしやすく虫歯のリスクを減らせること、透明なマウスピースを使うので装置の見た目が気にならないことです。

更に、ワイヤー矯正と比べると、歯を動かす痛みが比較的少ないという点もマウスピース型矯正装置(インビザライン)が多くの患者様に選ばれる理由です。ところが最近では、治療計画通りに治療が進まず、矯正治療へのモチベーションが低下している患者様の声を聞くようになってしまいました。

様々な種類があるマウスピース型矯正装置に関してはこのようなニュースも目にします。

https://dw.diamond.ne.jp/articles/-/29868

治療期間が延長する原因、マウスピースのアンフィット(不適合)について 

マウスピース型矯正装置(インビザライン)では、ただマウスピースを装着するだけではなく、患者様に毎日のマウスピースの状態を確認して使っていただくことが重要になります。マウスピースが次のような状態になっていませんか?

このようにマウスピースが正しく歯に装着されていない状態のことをアンフィット(不適合)といいます。アンフィットの部分は正しい方向に歯を動かす力が全くかかりません。

さらに、この状態でマウスピースを使い続けても、実際の歯並びとマウスピースがどんどん合わなくなっていくので、フィットするマウスピースに作り直さなければならない、ということが起こります。その結果、治療期間が延びてしまうのです。

マウスピースのアンフィット(不適合)の原因と防ぐ方法

マウスピースが合わなくなってしまう原因はいくつかあります。改善のポイントと一緒にみていきましょう。

マウスピースの指定された使用時間が守られていない

マウスピース型矯正装置(インビザライン)のマウスピースは基本的にご飲食時、歯磨きをする時を除いた1日20時間以上の使用が望ましいとされています。この使用時間を守れていない日が続くとアンフィットが起こりやすくなるので気を付けましょう。

マウスピースを装着した際にアライナーチューイをかんでいない

アライナーチューイはシリコン製の棒でマウスピースを正しい位置にはめるための補助道具です。指でマウスピースを押さえながら装着しただけでは、目には見えにくいズレが少しずつ生じ、その積み重ねがアンフィットにつながります。

そのため、マウスピースを装着した際は必ず毎回アライナーチューイを使用してください。アライナーチューイは基本的に一つの歯に対して3~5回噛むようにしましょう。

マウスピースを外す機会が頻繁にある

マウスピースを決められた使用時間(1日20時間以上)を守っていても、頻繁に付けたりはずしたりしていると、矯正の力がうまくかからずアンフィットになることがあります。できるだけ外す機会を少なくし、長時間マウスピースを付けっぱなしにしておきましょう。

歯がマウスピースにフィットしにくい形をしている

歯並びは人によって様々ですが、アンフィットが起きやすい歯の場所は特徴があります。

①側切歯(そくせっし)上の歯の真ん中の前歯の両隣の歯

真ん中の前歯に比べて小さい歯なので浮きやすいため注意が必要です。アライナーチューイをよく噛んでフィットさせましょう。

②糸切り歯や犬歯と呼ばれる真ん中の前歯から数えて三番目の歯

ガタガタが大きい歯並びや八重歯のように歯列から外れて外側に生えている歯並びはマウスピースが浮きやすく、チューイも噛みにくいのでアンフィットが起こりやすい歯並びです。

③奥歯

前歯と比べて、奥歯は見えにくいのでマウスピースが浮いていることに気づけないことが多いです。こうならないためにはマウスピースの状態をしっかり観察する必要があります。鏡を見て浮いていないか確認しましょう。

④矯正治療のために抜歯した部分の前後の歯

初期のアンフィットであれば、その部分をアライナーチューイで5~10回くらいしっかり噛んでフィットさせる、または、補助用具の装置を歯につけてゴムかけというアンフィットの改善を行う処置をします。それでも改善がみられない場合はマウスピースの再作製になってしまいます。

マウスピース型矯正装置(インビザライン)の治療を確実に進めるために

初期のアンフィットであれば、その部分を集中的に(5~10回くらい)アライナーチューイをしっかり噛んだり、補助用具の装置を歯につけてゴムかけの処置を行うことで、アンフィットの状態からのリカバリーが可能です。それでも改善がみられない場合はマウスピースの再作製になってしまいます。

初期のアンフィットを見逃さないために、一日一回は鏡を見て浮いているところがないか確認することを習慣にしましょう。おすすめのタイミングは、夜、洗面所で鏡を見ながら歯を磨く時です。

アンフィットの原因と改善方法を患者様自身が理解していれば、ここが少し浮いてきているからアライナーチューイをしっかり噛もう。とか、最近マウスピースの使用時間が少なかったから明日から毎日しっかり使おう!といったように未然に防ぐことができます。

マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、正しいマウスピースの使い方ができる患者さまの協力がなければ治療をスムーズに進めることはできません。目立たず、取り外しができて、痛みも他の矯正装置と比較すると少ないとメリットの多い矯正装置ですが、マウスピースの管理を面倒に感じる方はワイヤー矯正の方が向いているかもしれません。

矢野晋也 歯学博士/SHIN矯正歯科院長

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反対咬合の表側矯正(ワイヤー)症例②

2022.01.11UPDATE:2023.10.04

こんにちは🔅大宮SHIN矯正歯科です😊🎀

今回のブログでは、反対咬合(はんたいこうごう)=受け口の歯並び症例を表側のワイヤー矯正で治療したケースをもとにお話ししていきます。

【反対咬合=受け口とは】


本来、上の前歯は下の前歯の上に2~3mm程度重なるものですが、反対咬合とは、それが反対になっている不正咬合です。下顎が上顎を受けるように噛み合わさるので、俗に受け口ともいわれています。

反対咬合に関する記事は以前、詳しくまとめておりますので、ご参考ください。

前回は、反対咬合の原因についてお話しました。

今回は、反対咬合の治療方法について詳しくお話いたします。

【反対咬合の治療方法】


反対咬合は骨格的な不調和(骨格性反対咬合)を伴っているケースと、骨格的なバランスに問題はなく、歯槽に現局した反対咬合(歯槽性反対咬合)の2つに分けられます。

反対咬合は原因が骨格によるものかどうかによって治療方法ががらりと変わります。

①骨格性反対咬合の場合

矯正治療を行う前に、お口の中のお写真やお顔のお写真を撮影したり、レントゲンの撮影をする綿密な検査を行います。

中でも、頭のレントゲン(セファログラム)の撮影が重要となります。

左が上顎・下顎の前後的なバランスがいいセファログラムのデータです。これをトレースして簡易化したものが右の絵になります。

セファログラムでは、簡単に言うと頭の位置を基準にして上顎や下顎の前後的な位置が測定できます。

骨格性反対咬合は、この場合、頭の位置に対して下顎が著しく前方に位置している状態のことを示します。

上の画像は、骨格性反対咬合の典型例です。頭の位置に対しても、また上顎との相対的位置も下顎が著しく前方位にあることがわかります。

骨格性反対咬合で下顎が著しく突出している場合、その下顎の突出感を改善するにはやはり、外科手術が最も適切です。

ただし、その判断は中々難しいところであり、下顎の突出の程度によっては外科手術を行わなくても矯正治療単独で治療することが可能な場合があります。

ご自身の歯並びは手術の適応かどうか、まずはご相談にいらしてください😊

②歯槽性反対咬合の場合

骨格的には上顎・下顎とも良いバランスではあるものの、前歯のかみ合わせが反対になっていることを歯槽性反対咬合といいます。

骨格的には特に問題はないため、矯正治療のみで整えることができます。

当院では【カリエール】という装置を併用することによって、奥歯からずれている反対咬合を整えることができます。

カリエールとは上の画像のように奥歯と前歯に装置を装着し、上顎の歯と下顎の歯の装置にゴムをかけていただくものになります。

当院では歯槽性反対咬合の治療に際してよく用いる装置となります。

【ご来院の理由】


それでは実際に当院でワイヤー矯正にて反対咬合を治療しました患者様の例をお見せいたします。

14歳男性の患者様です。

受け口が気になるということでご来院されました。

こちらの患者様は、ご自身の顔立ちを見て歯並びが気になり始めたそうで、歯科医院や学校検診でも歯並びについて指摘をされていたそうです。歯並びを気にせず笑いたい!とのことで、当院にいらっしゃいました。

【矯正中の不安・装置選び】


矯正を始めるにあたって歯を抜くことへの不安治療期間等に不安がありました。患者様のご希望もあり、精密検査の結果、非抜歯で治療を進めることになりました。装置の見た目に関しては気にならないとのことでしたので表側矯正(ワイヤー)で治療開始しました。

【治療開始・治療経過】


患者様のご希望もあり非抜歯で治療を始めました。

上下の前歯のガタガタを並べていき、最後に顎間ゴムを使用して咬み合わせの調整を行いました。

【ワイヤー矯正中の豆知識】


今回は、矯正治療中の正しい歯ブラシの使い方や歯磨きのコツについてご案内します!

☆歯磨きのポイント

ブラケットの周り ②歯と歯茎の間 ③歯と歯の間

ワイヤー矯正中の歯磨きは、上記の3点をしっかりと磨くことが重要になります。

詳しい磨き方は、「矯正治療中の歯磨きについて」のブログを参考にしてください。

ワイヤー矯正は装置の取り外しができないため、汚れが溜まりやすく、歯磨きがしにくくなります。しっかりと歯磨きを行わないと虫歯になってしまう可能性があります。せっかく歯並びがキレイになったのに、「虫歯だらけで美しい口元に見えない!」なんてことにならないように、歯磨きを頑張りましょう!

【動的治療終了】


この患者様は、通院間隔等しっかりと守って下さったので、約2年7ヶ月で動的治療が終了しました。

こちらが動的治療終了後のお口の中のお写真です。

反対の咬み合わせが改善され、気にせずに笑えるようになったと喜んで頂けました!

【まとめ】


主訴:受け口が気になる

診断名:反対咬合

初診時年齢:14歳

装置名:表側矯正(ワイヤー)

抜歯or非抜歯:非抜歯

治療期間:2年7ヶ月

費用の目安:88万円程度

詳細はこちらをご覧ください

リスク・副作用:痛み、歯根吸収、歯肉退縮、虫歯、後戻り

矢野晋也 歯学博士/SHIN矯正歯科院長

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