投稿日:2024.09.27
更新日:2024.09.27
矯正治療をスタートする際に、現在の歯列を歯形として採得する必要があります。
従来は、アルジネートと呼ばれる印象材を用いて歯型取りを行ってきました。印象材は柔らかいゴムのような触感で、印象材を歯に押し付けることで変形し、歯の形を再現します。
しかし、近年では、光学印象を可能にする口腔内スキャナーが開発され、歯形取りが患者さまにとって快適なものへとなりました。口腔内スキャナー(iTero Element アイテロエレメント)とは、米国アラインテクノロジー社が開発した、光学印象口腔内スキャナー&システムです。
光学印象とは、レーザー光を歯に当て歯の形態を計測して、スキャンしていくことです。スキャンされた歯形は画面に映されます。つまり、データ化することが可能です。レーザーを照射している際は、なんとなく光が当たっているような感覚がありますが、ほぼ無感覚に近い状態です。
光学スキャナー&システムは、口腔内スキャナー(iTero Element アイテロエレメント)以外にも存在しますが、何より最大の特徴はマウスピース矯正装置(インビザライン)との相性の良さです。
口腔内スキャナー(iTero Element アイテロエレメント)とマウスピース矯正装置(インビザライン)は同じアラインテクノロジー社によって開発されたため、互換性の高く、マウスピースを使用した矯正治療おいて高いパフォーマンスを発揮します。
従来の弾力性印象材による歯形の採得と比べ、歯形の再現性が約10倍の精度(アラインテクノロジー社調べ)を可能にします。歯形の再現が精密になるということは、正確なマウスピースを製作することに繋がります。歯によりフィットするマウスピースは、効果的に歯に力を加えます。結果、治療期間の短縮に繋がります。
従来のゴムのような弾力性印象材を口の中にいれるとき、以下のような苦痛を感じることがあります。
・匂いが気持ち悪い
・ゴムを押し付けられて気持ち悪い
・長時間口を開ける
・嘔吐反射を起こす
口腔内スキャナー(iTero Element アイテロエレメント)による印象は、最短で歯列弓を全額を1分でスキャンが可能で、これらの苦痛から解放いたします。
今までは、作成した歯形を郵送で米国に郵送し、マウスピース矯正装置(インビザライン)が日本へ返送されるまでに2~3か月かかることもありました。しかし、口腔内スキャナー(iTero Element アイテロエレメント)では、データで瞬時に米国に送ることができます。輸送にかかる時間の省くことができ、従来はなかなかスタートできなかった矯正治療が、スムーズにスタートすることができます。