癖(くせ)
指しゃぶり、ほおづえ、舌(べろ)の癖など、外的な圧力に歯並びも影響を受けます。
こどもの矯正治療では、このような癖を除去する矯正装置を用いることで歯並びの改善を図ります。
こどもの矯正治療 | 大人の矯正治療 | |
治療の時期 | 混合歯列期に行う (乳歯と永久歯が混在) |
永久歯列期に行う (すべて永久歯) |
治療の目的 | 骨格の成長を利用した 歯並びの改善 |
歯の移動による歯並びの改善 |
使用する装置 | ||
治療費 | 40〜48万円程度(税込) | 75〜96万円程度(税込) |
指しゃぶり、ほおづえ、舌(べろ)の癖など、外的な圧力に歯並びも影響を受けます。
こどもの矯正治療では、このような癖を除去する矯正装置を用いることで歯並びの改善を図ります。
近年、日本人の顎の大きさは小さくなりつつあります。一方で、歯の大きさは変わっていません。
こどもの矯正治療では、
歯がきちんと生えてくるスペースを、歯列を広げることで確保します。
上の顎が大きく、下の顎が小さいことで、出っ歯になってしまうことがあります。
こどもの矯正治療では、骨の成長期に顎の骨の大きさをコントロールして上下の顎の大きさのバランスや前後関係を整えます。
お父さん、お母さんから、お子さまの矯正治療に関して「こどものうちから、矯正治療した方が良いのでしょうか?」
という質問を多く受けます。
こどもの矯正では歯並びの改善だけが目的ではなく、上下のあごの成長を正しい方向に誘導してあげることにより、出っ歯、反対咬合、あごのゆがみなどを防ぐことができます。
小児期では歯を支えている骨(歯槽骨)が柔いため、歯の移動に無理がなく治療期間も短期間で済みます。また治療後の後戻りも成人と比較して少ない傾向にあります。
小児期では歯を支えている骨(歯槽骨)が柔いため、成人と比較して痛みが少ないのも特徴です。また、こどもは適応能力が高いため、はやく装置に慣れることができ、大人よりも楽に治療できる傾向があります。
歯を支えている骨(歯槽骨)を広げて、歯が並ぶスぺースをつくってあげます。例えば10人用のベンチを12人用のベンチにしてあげるイメージです。おとなの矯正治療では歯を抜かなければ治療できない歯並びでもこどもの矯正治療により、歯を抜かなくてすむ可能性が大きく広がります。
こどもの矯正治療をすることにより、永久歯が生えそろった後、おとなの矯正治療が不必要になる患者様もいます。
その場合治療費がおとなの矯正治療の半額程度で済みます。
こどもの頃に矯正治療を行うことで、お子さまの口の中に対する関心が高まり、将来的に虫歯や歯周病のない健康な口内環境作りへと繋がります。
こどもの矯正治療の開始時期は、お子さまの歯並びの現状や骨の成長時期によって決まります。
お子さま一人一人によって治療時期が異なってきますが、一般的には成長が大きくみられる7~9才が治療開始時期です。
お子さまの歯並びが気になったり、歯科検診で指摘を受けた場合は、矯正専門医の受診をお薦めします。
成長期に行う小児矯正は、治療期間を「第1期治療」と「第2期治療」の2段階に分けて行います。
乳歯と永久歯が混在している時期(混合歯列期)に行う治療をいいます。
あごの成長が盛んなこの時期を利用して、お子さまの歯並びが悪くなる原因のひとつである、あごの大きさや上下のバランスを調整して、永久歯がきれいに生えるように、骨格の土台作りを行います。
永久歯になるとあごの成長が止まってしまうので、抜歯や外科手術が必要な症例も、この「第1期治療」であればその可能性がなくなります。
また、口呼吸や指しゃぶり、舌癖といった悪い癖の改善も低年齢の方がスムーズに進みます。
混合歯列期は一般的には、小学校低学年の7歳くらいからと言われていますが、「第1期治療」は5歳から開始できる場合があります。
精密検査を行い、お子さまの症例を踏まえ、保護者の方の意見をカウンセリングして、治療方法をご提案させていただきます。
当院では、「第1期治療」の治療期間はおおむね1年半、来院間隔は1ヶ月に1回となります。
「第1期治療」であごの骨を整えた後、経過観察の期間を挟み、永久歯が生え揃ってから「第2期治療」を開始します。
「第1期治療」を行なったことで、永久歯が不正な位置から生えることなく、正しく並ぶようになります。
永久歯が生え揃うのは、第二大臼歯(いわゆる12歳臼歯)が生える、小学校高学年から中学生(12〜14歳)ですので、「第2期治療」はそれ以降に開始することになります。
「第2期治療」の治療期間は2年程度を見込んでいます。
先天欠損歯(先天欠如歯)とは、生まれつき数が足りない歯の事です。
先天欠損歯があると、歯と歯の間が離れて、いわゆる「すきっ歯」になってしまうことがあります。また、乳歯が先天欠損の場合、その後に生えてくる永久歯も欠損している場合が多く、噛み合わせや歯並びに問題が出てくることもあります。
埋伏歯とは、骨の中に埋まったまま、出てきていない歯のことをいいます。
こどもの頃に埋伏歯を発見することができると、手術を回避できる場合が多いです。
*親知らずも埋伏歯の1つです。
反対咬合の治療を大人になってから行おうとすると、顎を切ったりする手術が必要になります。
反対咬合は、骨格的な原因に由来することが多いです。
骨が成長するこどもの頃に、矯正治療を行う(顎の成長をコントロール)ことで手術を回避する飛躍的に可能性が高まります。
指しゃぶり、舌癖(ベロのくせ)も歯並びが悪くなる原因です。
特殊な矯正装置を使用することで、このような癖を除去することができます。
歯科検診で指摘を受けた場合以外でも、少しでもお子さまの歯並びが気になったら矯正医に相談をしましょう。