
マウスピース(インビザライン)で歯の矯正中、こんなことはありませんか?
最近、マウスピースが歯にフィットしていない気がする
特に八重歯の部分が浮いているような…
マウスピース矯正(インビザラインなど)では、歯にぴったりとフィットしていない=“浮き”が生じることがあります。とくに八重歯(犬歯)の矯正中は、歯の位置や回転のコントロールが難しいため、他の歯に比べて浮きやすくなる傾向があります。
本記事では、マウスピースの浮きの原因と2つのパターン、対処法、そして予防法について解説します。
目次
マウスピースが浮いたまま使用するのは危険
「少し浮いてるけど、まぁ大丈夫かな…」とそのまま使い続けるのは要注意です。
マウスピースの浮き=歯が計画通りに動いていない可能性を意味しています。放置すると…
- 矯正の治療効果が落ちる
- 治療の後戻りややり直しが発生する
- 追加のアライナー作成(リファイメント)が必要になる
- 結果的に治療期間が長引く
浮いているマウスピースを使い続けて、次のマウスピースに交換してしまうと、実際の歯並びと目指す歯並びにズレが生じた状態で治療が進んでしまいます。
特に八重歯は、歯列の外側にあることが多いため、「きちんとマウスピースに収まっているか」は非常に重要なポイントです。
マウスピースの浮きには2種類|それぞれの見分け方と対処法
① 歯の先端が浮いているパターン(歯の先が浮く)

特徴:
- 新しいマウスピースに交換した直後に起こりやすい
- 歯の先端とマウスピースの先端にすき間ができている
- 特に犬歯(八重歯)や前歯に起こりやすい
原因:
- 新しいマウスピースの形と実際の歯列が異なるため
- 歯が予定よりも動いていない
- アタッチメントの形状が合っていない可能性
対処法:
- アライナーチューイー(咬合補助具)をしっかり噛む(1日数回、1回5分程度)
- 正しい装着時間(1日20時間以上)を厳守
- 歯磨き後など、装着時に確実に奥まで押し込む習慣をつける
アライナーチューイーをよく噛みましょう!
② 歯の根本が浮いているパターン(根元が浮く)

特徴:
- 歯の根本にすき間ができている
- 奥歯や回転の強い歯で見られやすい
原因:
- かみ合わせのずれ
- 過去のアライナーでのわずかなズレの積み重ね
対処法:
でっぱった八重歯のこの部分が浮いてしまうと、頬に当たって気になったり、お痛みが出てしまうことがあります。その場合のお家でできる簡単な対処法をご紹介いたします。
このように内側に押し込んでから装着することで歯に沿うので、違和感を無くすことが出来ます!ただし、押しすぎると装置を壊す原因になってしまうので気を付けてください。
マウスピースの浮きを防ぐために今日からできること
アライナーチューイーを毎日噛む習慣をつける
先ほどもお伝えしましたが、治療をスムーズにするためのアイテム、アライナーチューイーをしっかり噛むことが重要です。朝晩と昼、合計15分程度がおすすめです!
アライナーチューイを噛むのと噛まないのでは明らかに治療の進み具合が違います。医院でもお渡ししていますが、フレーバー付きのものなどネットでも購入できます。

- 定期チェックをサボらない(特にステージの切り替えタイミング)
マウスピースの装着時に鏡で確認
マウスピースをつけたとき直した時は必ず、鏡でしっかり歯に押し込まれているか見ましょう!
【1日20時間以上】マウスピースの使用時間を守る!
装着時間をアプリやアラームで管理し、時間不足を防ぎましょう。また、お口の中やマウスピースを清潔に保つことも大切です。
それでも浮きが改善されない時は…?
しかし、これらの項目を全てきちんと守っているのにマウスピースが浮いているような違和感がある場合は、自己判断せず、かかりつけの矯正歯科に相談しましょう。
対処としては
- マウスピースの再設計(リファイメント)
- アタッチメントの追加や再設置
- 一時的なワイヤー併用
- ステージ戻し(過去のマウスピースに戻る)
特に八重歯は前歯と奥歯の中間に位置し、歯根が太いため歯列矯正の治療において重要な歯です。八重歯でお悩みの方は、こちらの記事も参考にしていただけると思います!