さいたま市 大宮SHIN矯正歯科、歯科衛生士のHです。

マウスピース型矯正装置(インビザライン )で歯列矯正治療を開始すると、1日20時間以上、ひとつのマウスピースを10日〜2週間装着することになります。今日はそのマウスピースのお手入れ方法についてお伝えします。

マウスピースを清潔にしないまま使用することによるデメリット


取り外したマウスピースを洗浄しないで使用し続けると以下のようなことが起こります。

・虫歯のリスクが高まる

・口臭が臭くなる

・透明のマウスピースが着色してしまう

このようなことが起こらないように、取り外したマウスピースはその都度、洗浄して清潔に保ちましょう。出先などでゆっくり時間が取れないときは、お水で流す程度で大丈夫です。

そして食後は、歯磨きフロスをしっかりして、食物残渣(食べ物の残りカス)が口腔内に残っていない状態でマウスピースを装着しなおしてください。

マウスピースの洗浄方法


① マウスピースを流水(20〜40℃)でこすり洗い

水の温度は40℃以上にはしないで下さい⚠

熱湯をかけたらマウスピースが変形してしまいます。

② 薄めた中性(食器用)洗剤をつけて歯ブラシで洗う

歯磨き粉は使用しないでください。

歯磨き粉を付けた歯ブラシでゴシゴシとマウスピースを磨いてしまうと、歯磨き粉に含まれている研磨剤によってマウスピースが傷つき、かえって汚れが付着しやすくなります。

③ マウスピース専用の洗浄剤を使用する

①や②の方法で洗浄しても、汚れや臭いが気になる場合は、マウスピース型矯正装置(インビザライン)専用の洗浄剤を使用してみましょう。

【マウスピース専用洗浄剤の使用方法】

1.コップにマウスピースを入れて、ぬるま湯をマウスピースがかくれるくらいまで注ぎます。ここでも熱湯は絶対に使用しないで下さい。マウスピースが変形してしまいます。

2. 小さじ1杯くらいの洗浄剤を1のコップにいれると、水の色が水色に変化します。

3. しばらくそのまま放置する。水の色が透明に戻ったら洗浄完了です。軽く流水で洗ってから清潔な口腔内にマウスピースを戻して下さい。

この洗浄剤は、朝に使用するのがおすすめです。

朝起きて外したマウスピースを洗浄液に付けて、洗浄液の色が変わる間に、朝食と食後の歯磨きを済ませています。

④ 超音波洗浄器を使用する

水を超音波により振動させ、付着した汚れを落としてくれる超音波洗浄器。メガネ屋さんの店頭で見かけるイメージですが、歯科医院の裏側でも、患者さんに使用した器具や装置を洗浄するのに使用しています。

歯科医院で使用しているものはかなり大きく場所を取るのですが、小型で家庭用の洗浄器を家電量販店やインターネットで購入することができます。

データではマウスピース用の洗浄剤を使用して、超音波洗浄器で洗浄したマウスピースの汚れの付着率が他の洗浄方法で洗浄したものより最も低かったそうです。

まとめ


歯にブラケットで固定して行うワイヤー矯正中は、どうしても歯磨きがしづらく虫歯リスクが高まるのに対し、マウスピース型矯正装置(インビザライン )による矯正は取り外しが可能で、歯磨きがいつも通りできることがメリットです。

歯磨きと正しい洗浄方法で洗浄したマウスピースを使用して、清潔な口腔内を保って歯列矯正治療を進めていきましょう。