こんにちは！さいたま市大宮区・大宮SHIN矯正歯科 歯科衛生士のOです。
矯正装置がお口の中に装着されると、患者様は定期的に調整のために通院していただくことになります。ワイヤーやマウスピース型矯正装置（インビザライン ）、小児矯正、どの治療方法を選択しても調整することで少しずつ歯が移動していきます。では、具体的に調整時はどのようなことを行なっているのかお話していきたいと思います。
目次
ワイヤー矯正の場合
装置の接着
まずはじめに、ワイヤー矯正はブラケットと呼ばれる装置やバンドと呼ばれる金属のリングを歯の表面に付けていきます。一度に全てのブラケットが付くわけではなく、患者様の歯並びの状態により、部分的にブラケットを付けていきます。
また、患者様によっては矯正用インプラント(アンカースクリュー)を埋入する場合もあります。埋入する時期は患者様によって異なりますが、矯正治療を始めてから目安半年辺りで埋入していきます。
ワイヤーを通す
ブラケットにワイヤーを通し、歯を動かしていきます。細いワイヤーから徐々に太いワイヤーにサイズを変えて歯を並べていきます。歯の動かし方でワイヤーのサイズを変更せずに同じワイヤーを使う場合もございます。
ゴムで留める
ワイヤーを通したら、ゴムで留めていきます。基本的には、抜歯した方など、歯と歯の間に隙間ができている方は、その隙間を閉じていくためにパワーチェーンというゴムをかけたり、スレッドと呼ばれるものを使用していきます。噛み合わせの調節には顎間ゴムを掛けます。
最終確認
処置が終わりましたら、装置やワイヤーが当たって痛いところがないかなどを確認させていただきます。違和感がありましたら調整いたしますので、その際にお声がけください。
動画でも調整の様子をお伝えしていますので、是非ご覧ください◎
ワイヤー処置の流れのご紹介でした。基本的には、ワイヤーとゴムを交換して調整していきますが、装置(ブラケット)が途中で外れてしまった場合はその都度付けなおさせて頂きます。また、ある程度、歯が並んできたらレントゲンを撮り、歯の根っこの方向などを確認します。状態によっては装置(ブラケット)を外して付け直すこともあります。
マウスピース型矯正装置の場合
マウスピース型矯正装置（インビザラインなど） は平均すると、1~3ヶ月おきに調整のために来院していただきます。マウスピースを順番通りはめる以外に調整する必要なんてあるの？と思いませんか？毎回の調整内容をお伝えします。
使用状況の確認
まず、歯科衛生士がマウスピースの適合と、番号どおり順調に進んでいるか、アタッチメントなどの装置が外れていないか確認します。そして、使用時間が守られているか、その他気になっている事などが無いか患者様にお聞きします。
クリンチェックの確認
次に、ドクターがクリンチェック通りに歯が動いているか確認します。
必要な処置を行う
必要な処置とは、
- アタッチメントの付けなおし
- IPR(やすりがけ)
- ボタンの装着、顎間ゴムの説明
- アライナーの作り直し
などがあげられます。調整日のお口の状態を確認し、その日に必要な処置をドクターから指示を頂き調整していきます。
ご自身でアライナーを交換するだけでは、治療計画通りに歯が動いていかないことがほとんどです。アライナーがしっかりはまっていても必要な処置はありますので、必ずこちらが指定するタイミングでご来院いただきますようにお願いいたします。
マウスピース型矯正装置の場合、患者様によって通院頻度が異なります。マウスピースの適合が問題無くても、処置内容によっては1ヶ月ごとの通院頻度の可能性もございますので、ご協力のほどお願いいたします。
小児矯正の場合
小児矯正は、年齢や歯並びによって異なる種類の固定式や取り外し式の矯正装置を使用していきます。
装置の使用状況、お口の中の確認
装置が時間通りに使えていたか、痛みはないかなどの装置の確認をします。また、虫歯がないか、歯の生え変わりの状態なども確認します。
装置の調整
歯の動き具合によって、装置が適切に歯にあたるよう歯科用レジンを足したり、削ったりして調整していきます。大人の歯が生えるスペースを確保するために、ワイヤーを部分的に使用することもあります。
最後に
矯正治療は、定期的にこれらの確認と調整を繰り返し、歯並びや咬み合わせを整えていきます。とくにマウスピース型矯正装置(インビザラインなど)のような取り外しができる装置は、適切な調整を行わないと、マウスピースが実際の歯並びと合わなくなってしまい、治療期間が予定の倍かかってしまうこともあります。
矯正治療は個人差もありますが、約2年~2年半の間、毎月1回程度、調整のために通院していただくことになります。医院とは長いお付き合いになりますので、患者様が負担にならないよう心がけております。一緒に楽しく美しい口元を目指していきましょう◎
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矢野晋也 歯学博士/SHIN矯正歯科院長
