こんにちは。
さいたま市 大宮SHIN矯正歯科 歯科衛生士の Sです。
実際に当院で歯列矯正の治療を受けられた方の症例をご報告します。今回のブログでは、正中離開(せいちゅうりかい)の歯並び症例についてお伝えしていきます。
【正中離開(せいちゅうりかい)とは】
正中離開とは2本の前歯の真ん中が離れて隙間が開いている状態のことです。
正中離開は、歯と顎のバランスが悪い場合や、歯の数が通常よりも多かったり少なかったりする場合、舌の癖などで歯が押され隙間が開いてしまっている場合もありますし、上唇小帯という歯ぐきのヒモのようなものの異常による場合など、様々な原因があります。
【正中離開(せいちゅうりかい)のデメリット】
正中離開は、見た目が悪く心理的ダメージがあります。また、歯の隙間から空気が漏れて発音が不明瞭になったり、口の中が乾きやすく虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
【ご来院の理由】
14歳、男性の患者様です。
前歯の隙間が気になるということでご来院されました。
こちらの患者様は、ご自身の顔立ちを見て歯並びが気になり始めました。歯磨きが難しいと感じることがあり、かかりつけの歯科医院に相談しましたが「成長段階のため、まだ大丈夫」と言われてしまったそうです。
歯科医院で「まだ大丈夫」と言われていたため、しばらく様子を見ていましたが、状況は悪くなるばかりで、患者様の主訴である前歯の隙間は、時間とともに少しずつ開いてしまいました。このまま成長が終わるまで放置しておいて本当に平気なのか心配になったため、当院の無料カウンセリングを受けられました。
【矯正中の不安・装置選び】
不正咬合(=良くない歯並びのこと)を放置していても、自然と良くなることはありません。今すぐに治療を始める重要性・メリットをしっかりとお話させて頂き、患者様自身も歯並びを改善したいとのことでしたので、治療をスタートしました。
治療をスタートするにあたって、歯を抜くことへの恐怖や矯正治療中の痛み、日常生活への支障などに不安がありました。歯を並べるスペースはIPR(ヤスリがけ)で確保し、歯は抜かずに行うことで、患者様の「歯を抜くことへの恐怖」は解決されました。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)はブラケット矯正と比較して、痛みや違和感が少なく日常生活への支障も少ないことが特徴です。患者様の要望もあり、使用装置はマウスピース型矯正装置(インビザライン)になりました。
【治療開始・治療経過】
1回目のアライナーは全部で37枚です。
アライナーの交換は、10日交換で進めて頂きました。No.35まで使用して、約11カ月で終了しました。
こちらが1回目のアライナーが終了した際のお口の中の状態です。
患者様の主訴である「前歯の隙間」は、1回目のアライナーで改善されました。しかし、上の2番目の歯が十分に出てきていない(画像1)ことと、奥歯の咬み合わせが不十分(画像2)です。そのため、追加アライナーで細かい所を調整していきました。
2回目のアライナーは全部で30枚です。
今回は最初から10日交換で進めて頂き、約8ヶ月で終了しました。
こちらが2回目のアライナーが終了した際のお口の中の状態です。
1回目のアライナー終了時よりも、左上2番目の歯が下の歯と咬んできました(画像2)が、まだ不十分です。全体の咬み合わせも甘い(画像1・3)ため、再度追加アライナーで細かい所を調整していきました。
3回目のアライナーは全部で22枚です。
今回は7日交換で進めて頂き、約6ヶ月で終了しました。
こちらが3回目のアライナーが終了した際のお口の中の状態です。
患者様の主訴である「前歯の隙間」は改善され、奥に入っていた上の左右2番目の歯もキレイに並びました!見た目も咬み合わせも改善されました!
【動的治療終了】
こちらの患者様は、マウスピース型矯正装置(インビザライン)の使用方法や装着時間をしっかりとお守り頂けていたため、約2年6ヶ月で動的治療が終了しました。
こちらが動的治療終了後の正面から見たお口の中のお写真です。
正中離開が改善され、口元が美しくなりました!さらに、上下の歯の中心をそろえることで、見た目も美しく仕上がりました。
こちらが動的治療終了後の上の歯のお写真です。
上の左右2番目の内側に入っていた歯が改善され、きれいなアーチになりました。全体の咬み合わせも良くなり、どの角度から見ても美しい口元になりました!
【まとめ】
主訴:前歯の隙間が気になる
診断名:正中離開、叢生
初診時年齢:14歳
装置名:マウスピース型矯正装置(インビザライン )
抜歯or非抜歯:非抜歯
治療期間:2年6ヶ月
費用の目安:96万円程度
詳細はこちらをご覧ください
リスク・副作用:副作用:痛み、歯根吸収、歯肉退縮、虫歯、後戻り