歯列矯正でほうれい線は薄くなる?逆に目立つ?矯正専門医が解説

2026.06.29

「歯列矯正をしたらほうれい線が薄くなった」
「抜歯矯正をしたらほうれい線が目立つようになった」

インターネットやSNSでは、このような正反対の意見を目にすることがあります。これから矯正治療を考えている方の中には、「実際のところ、矯正をするとほうれい線は改善するの?」「それとも逆に老けて見えてしまうの?」と不安に感じている方もいるのではないでしょうか。

結論からいうと、歯列矯正によってほうれい線が薄く見えるようになる方もいれば、逆に目立ったように感じる方もいます。

ただし、その理由を正しく理解すると、なぜこのような真逆の意見が出てくるのかが見えてきます。今回は、歯列矯正とほうれい線の関係について、矯正専門クリニックの視点から詳しく解説します。

そもそも歯列矯正でほうれい線は変わるの?

  • 頬の脂肪の下垂
  • 骨格や顔立ち
  • 表情筋の状態

などが関係して現れます。そのため、歯列矯正をしたからといって必ずほうれい線が薄くなるわけではありません。

一方で、歯列矯正によって口元の位置や横顔のバランスが変化することで、結果としてほうれい線の見え方が変わることがあります。これが「薄くなった」「目立つようになった」という感想につながる理由です。

歯列矯正でほうれい線が目立ちにくくなるケース

出っ歯や口ゴボが改善した場合

出っ歯や口ゴボの方は、前歯や口元が前方に突出していることで、鼻の下から口元にかけての立体感が強くなっていることがあります。

矯正治療によって前歯の位置が整い、口元の突出感が改善すると、横顔全体のバランスが整います。その結果、ほうれい線が以前より気になりにくくなることがあります。

この画像の症例の詳細はこちらから

口元の緊張が改善した場合

出っ歯の方の中には、口を閉じるために常に口周りの筋肉を使っている方もいます。矯正治療によって自然に口が閉じやすくなると、口元の緊張が和らぎ、表情が柔らかく見えることがあります。

そのため、「以前より若々しい印象になった」と感じる方も少なくありません。

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歯列矯正でほうれい線が目立ったように感じるケース

抜歯矯正で口元が後退した場合

口元の突出感が大きい方では、抜歯矯正によって口元が後方へ移動することがあります。その結果、以前より口元がすっきりする反面、頬のボリュームが減ったように感じることがあります。

この変化によって、「ほうれい線が深くなった気がする」と感じる方もいます。ただし、実際にはほうれい線そのものが深くなったというよりも、顔全体の印象の変化による場合が多いです。

治療中の体重減少

矯正装置を装着した直後は食事がしづらくなり、一時的に体重が減る方もいます。体重が落ちると頬がこけて見えやすくなるため、ほうれい線が目立ったと感じることがあります。しかし、食生活が安定すると改善するケースも少なくありません。

症例紹介|口元の変化によってほうれい線の印象が変わった症例

こちらは口元の突出感を主訴に矯正治療を行った患者さまです。治療前は上下の前歯が前方に傾斜しており、口が閉じにくいことがお悩みでした。横顔では口元の突出感が認められました。

診断の結果、上下左右の第一小臼歯(4本)を抜歯し、マウスピース矯正装置(インビザライン)で矯正治療を行いました。歯並びが改善されたことで、横顔のバランスが整い、鼻の横から口元にかけてのラインも自然な印象になりました。

ただし、これはほうれい線を直接改善した症例ではなく、口元や横顔のバランスが改善したことによる変化です。

【症例詳細】
主訴:ガタガタ、出っ歯、横顔(口元が出ている)、口が閉じづらく口呼吸、食いしばりもある
診断名:上下顎前突・叢生
初診時年齢:30歳・女性
使用装置:マウスピース矯正装置(インビザライン)、下顎のみ一時表側ワイヤー矯正
抜歯部位:上下左右第一小臼歯
治療期間:4年(患者様都合により治療が途中で中断されたため)
費用:税込¥951,500
リスク・副作用:痛み、歯根吸収、歯肉退縮、虫歯、後戻り

歯列矯正で変化しやすいのはほうれい線よりも口元や横顔

矯正治療によって変化しやすいのは、ほうれい線そのものではありません。実際には、

  • 口ゴボの改善
  • 出っ歯の改善
  • Eラインの改善
  • 横顔のバランスの改善

といった変化によって、お顔全体の印象が変わることが多いです。その結果として、ほうれい線が気になりにくくなったり、若々しい印象になったりすることがあります。

ほうれい線改善だけを目的に矯正治療を受けるべき?

歯列矯正は歯並びや噛み合わせを改善するための治療です。そのため、「ほうれい線を改善したいから矯正をする」という考え方はおすすめできません。

一方で、

  • 出っ歯が気になる
  • 口ゴボを改善したい
  • 横顔を整えたい
  • 噛み合わせを改善したい

という方では、矯正治療によって口元の印象が変化し、結果的にほうれい線が気になりにくくなることがあります。大切なのは、「ほうれい線が消えるかどうか」ではなく、自分のお顔立ちや骨格に合った治療計画を立てることです。

大宮SHIN矯正歯科では口元や横顔のバランスも考慮した診断を行っています

大宮SHIN矯正歯科では、歯並びだけでなく口元や横顔全体のバランスも考慮しながら治療計画を立案しています。CT・レントゲン・口腔内スキャナー(iTero)・顔貌分析などを用いた精密検査を行い、一人ひとりに適した治療方法をご提案しています。

「矯正で顔つきは変わるの?」
「口元を引っ込めたい」
「ほうれい線が気になるけれど矯正で変化するの?」

という方は、お気軽にご相談ください。

矢野晋也 歯学博士/SHIN矯正歯科院長

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