さいたま市大宮区 大宮SHIN矯正歯科の歯科衛生士のOです。
歯並びをきれいにするためには抜歯が必要な場合でも、当院では目立ちにくく、取り外しができるマウスピース型矯正装置(インビザライン)で矯正治療を行なっています。治療が難しいと言われる抜歯症例でマウスピース矯正装置を用いた場合のよくある疑問や不安についてご説明します。
目次
【マウスピースの形状】抜歯した部分はどうなるの?
抜歯をする前に、口腔内スキャナー(iTero Element アイテロ エレメント)でスキャンしたお口の中のデータを元にマウスピース型矯正装置(インビザライン)のアライナーを製作します。
下の写真が抜歯した後に、完成したアライナーを装着した口腔内の写真です。横から見ると抜歯した部分のマウスピースのスペースは空いていますが(写真①、②)、正面から見た感じでは目立ちません。(写真③)
抜歯した隙間をマウスピースだけで動かせるの?
抜歯部位の歯磨きの仕方について
歯を抜くと抜いた部分にスペースができます。この赤く丸をしてあるところが磨きにくいということもあって、汚れがたまりやすくなります。
抜歯して歯が無くなったスペースが次第に閉じてくると、今まで使用していた普通の歯ブラシでは、隙間に届かなくなり磨けなくなるので、お勧めのケア用品があるのでご紹介していきます。
①タフトブラシ
まず1つ目はタフトブラシです。毛先がとがっているので細かいところもきれいに磨けます。コツは歯ブラシと同じように横に動かすのではなく、くるくる小さな円を描くように磨きます。
②歯間ブラシ
次におすすめなのが歯間ブラシです。隙間が埋まってきてタフトブラシも届かなくなってしまったら、歯間ブラシの出番です。
プラーク(=歯垢)や食べカスなどの汚れが溜まると、歯石ができる原因になります。歯石があると矯正治療の歯の動きに影響が出てしまう可能性があります。
そのため、毎日の歯磨きで歯ブラシを使い分けることは、お口の健康を守ることと、矯正治療を計画期間通りに終わらせるためには大切です。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)のマウスピースとワイヤー矯正の併用について
マウスピースがしっかりはまっていないと、抜歯した前後の歯が斜めに倒れてきてしまったり、症例によっては歯が動きにくいことがあります。
そのような場合は、部分的にブラケットという装置を歯につけてワイヤーで一時的に補助することがあります。歯列全体ではなく抜歯した付近の歯に付けることが多いので、ブラケットをつける歯の部分のマウスピースをカットして使用して頂きます。
期間について
マウスピース型矯正装置(インビザライン)とワイヤー矯正を併用して治療する期間は、お口の中の状態によりますが、半年くらいを目安にしてください。
矯正の治療が終わるまでずっとワイヤーがついているわけではありません。調整が終わったら、ブラケットを外しマウスピースのみの通常のマウスピース型矯正装置(インビザライン)での矯正治療にもどります。
料金について
マウスピース型矯正装置(インビザライン)とワイヤーを用いる場合、矯正治療料費の追加料金はかかりません。
※治療費について詳しくはこちら
マウスピース型矯正装置(インビザライン)で矯正をする際の注意事項
マウスピース型矯正装置(インビザライン)で矯正をしているすべての方にお願いしている、マウスピース の1日20時間以上 の装着時間を守ることと、アライナーチューイをしっかり噛むこと以外に、抜歯した方は特に気を付けて頂きたいことがあります。
◆マウスピースを装着した時に噛む面を押し、奥歯まで全体的にしっかり押し込む
◆アタッチメントが付いているところ全て(前歯も奥歯も)を指で押す
◆アライナーチューイを1歯3~4回ずつ全部の歯で噛む
支えが無くなった抜歯した前後の歯は、歯が無くなった隙間の方向に倒れやすいので、ほかの歯と比べて重点的に行ってください。以上の注意点をしっかり守って、マウスピースを使用していただければ、抜歯症例でも、透明で目立たないマウスピース型矯正装置(インビザライン)で歯列矯正を行うことができます。