バッカルコリドーとは

バッカルコリドー(Buccal Corridor)とは、笑ったときに口角の横にできる黒いすき間のことを指します。簡単に言うと、歯列の幅と口の開き方のバランスによって生じる「口元の空間」です。

この隙間は、歯並びやアーチ(歯列の形)、顎の大きさによって個人差があります。バッカルコリドーが広い人もいれば、ほとんど目立たない人もいます。

「バッカルコリドー」という用語が日本の美容業界で使われ始めた具体的な時期についての明確な情報は見つかりませんでした。

しかし、近年、美容や審美歯科の分野で注目されるようになり、笑顔や口元の美しさに関連して取り上げられることが増えてきています。

バッカルコリドーが顔の印象に与える影響

バッカルコリドーの広さによって、顔の印象が大きく変わることがあります。

-バッカルコリドーが広い場合

口元が引き締まった印象になりやすく、笑顔がシャープに見えます。

ただし、場合によっては歯が内側に引っ込んで見え、「口元が寂しい」と感じることもあるかもしれません。

-バッカルコリドーが狭い(または少ない)場合

欧米人のように「歯が並んでしっかり見える笑顔」に近づき、笑顔が華やかに見えます。

ただし、歯列が広がりすぎると口元が出っ張って見える可能性もあります。

バッカルコリドーが特徴的な有名人

笑顔が印象に残りやすい、バッカルコリドーが特徴的な有名人の例を挙げていきます。

-広いバッカルコリドーが特徴的な有名人(外国人編)

◼︎ジュリア・ロバーツ

彼女の笑顔は非常に広く、上の歯列と頬の間に余白があることが多いです。彼女の笑顔は「ハリウッドスマイル」とも呼ばれ、自然で親しみやすい印象を与えます。

◼︎アン・ハサウェイ

アン・ハサウェイの笑顔も非常に印象的で、バッカルコリドーが広めです。彼女の明るい笑顔は、顔全体がリラックスして見え、魅力的と評判です。

◼︎ヒュー・ジャックマン

ヒュー・ジャックマンも広い笑顔で知られており、バッカルコリドーが広いタイプです。彼の笑顔は、男性らしく力強い印象を与えています。

-狭いバッカルコリドーが特徴的な有名人(外国人編)

◼︎トム・クルーズ

トム・クルーズの笑顔は、歯がしっかりと見える狭いバッカルコリドーが特徴です。彼の歯並びの美しさが強調され、笑顔が洗練されている印象を与えます。

◼︎ミーガン・フォックス

ミーガン・フォックスは狭いバッカルコリドーの代表例で、彼女の整った歯列と美しい笑顔が強調されています。

-広いバッカルコリドーが特徴的な有名人(日本人編)

◼︎笑福亭鶴瓶

鶴瓶さんの笑顔は非常に大きく、バッカルコリドーが広く、自然で親しみやすい印象を与えます。彼の笑顔が大きく口を開けて笑うことが多いため、バッカルコリドーが目立つこともあります。

◼︎明石家さんま

明石家さんまさんも笑顔の際の口元の存在感が強く、バッカルコリドーが目立つタイプです。明るく、活気に満ちた印象を与えるため、バッカルコリドーが強調されて自然な笑顔に見えます。

◼︎長澤まさみ

女優の長澤まさみさんは、笑顔の口元が上品で、バッカルコリドーが広いタイプです。彼女の笑顔は自然で爽やかさを感じさせる美しい印象があります。

-狭いバッカルコリドーが特徴的な有名人(日本人編)

◼︎石原さとみ

石原さとみさんは、バッカルコリドーが狭く、歯並びがしっかりと見える笑顔を持っています。彼女の整った顔立ちと相まって、口元の個性が強調されることで笑顔を印象付けています。

◼︎福山雅治

福山雅治さんも、バッカルコリドーが狭く、笑顔が洗練されて見える特徴を持っています。彼の笑顔は歯並びが際立ち、整った印象を与えます。

◼︎北川景子

北川景子さんも、バッカルコリドーが狭いタイプで、笑顔の際に歯がしっかりと見え、顔全体が整った印象を与えます。シャープな美人顔を引き立てています。

バッカルコリドーの理想的なバランスとは?広い方が良い?狭い方が良い?

では、バッカルコリドーは広いのと狭いのと、どちらが美しいといえるのでしょうか。

単純に広いか狭いかが「良いか悪いか」ではなく、顔全体のバランスや個人の好みのほうが大きくかかわるといえます。

笑顔が自然で健康的に見えることが重要であり、その人の顔の輪郭や骨格、歯並びも千差万別のため、理想のバッカルコリドーの幅は異なります。

バッカルコリドーと歯列矯正

ただ、この隙間が気になる場合には、矯正治療や美容治療でバッカルコリドーの幅を調整することも可能です。

矯正治療では、歯列を広げる治療をするとバッカルコリドーが狭くなります。一方で、抜歯矯正などで歯を内側に移動させると、バッカルコリドーが広がります。

-歯列矯正でバッカルコリドーが変化した症例

上下の歯のガタガタと八重歯がずっと気になっていて歯列矯正をすることになったこちらの患者さまは、歯を抜かずに歯列を広げて歯並びの凸凹を解消しました。

その結果バッカルコリドーが狭くなりました。歯並びの美しさが目立つ健康的な口元の印象です。

①主訴:上下の歯のガタガタが気になる

②診断名あるいは主な症状:叢生(そうせい)

③初診時年齢:18歳

④治療に用いた主な装置:マウスピース矯正装置(インビザライン)

⑤抜歯部位:なし

⑥治療期間:1年8ヶ月

⑦治療費概算:962,500円(税抜価格 875,000円)

⑧リスクと副作用:痛み、歯根吸収、歯肉退縮、虫歯、後戻り

その他の症例はこちらから

まとめ

バッカルコリドーは、笑顔の美しさや口元の印象に関係する重要な要素です。

しかし、その幅の広さや狭さは、その人の笑顔に影響を与えますが、「広い方が良い」か「狭い方が良い」かは、その人の顔立ちや美的感覚によります

バッカルコリドーが広いか狭いかで美しさが決まるわけではなく、個人の顔立ちや理想とする笑顔によって、バッカルコリドーの「適度な広さ」は異なります。

もし、笑顔やバッカルコリドーに関して気になる場合で歯科矯正を検討する際は、ご自身の顔全体のバランスを考えながら、専門医と相談しましょう。