ホームホワイトニングをしていて、歯がしみる「知覚過敏」の症状が起こることがあります。ホワイトニングによる知覚過敏は一過性なものなので、24時間以内におさまる場合がほとんどですが、なぜホワイトニングで歯がしみるのでしょうか?その原因と、しみて痛みを感じた時の対処法をお伝えします。
目次
ホワイトニングで歯がしみる原因
虫歯がある
虫歯があると、歯の表面を覆っているエナメル質が溶け出して歯に穴があきます。そこからホワイトニングの薬剤が直接、象牙質や神経に触れてしまい痛みを伴います。
歯周病の可能性
歯周病が進行して歯肉退縮が起こると象牙質がむき出しになってしまいます。象牙質に直接薬剤が触れることで痛みを感じてしまいます。
ホワイトニングジェルの濃度が高い
ホワイトニングジェルには低濃度(10%以下)タイプと高濃度(20%以上)タイプとに分けることができます。高濃度の方が短時間で高い効果が得られますが、濃度が高ければ高いほど、歯の奥の神経、象牙質の近くまで薬剤が浸透し、しみやすくなってしまいます。
薬剤が歯ぐきに触れている
ホワイトニングは薬剤をたくさん使っても、効果は高まりません。ホワイトニングジェルを出しすぎるとマウスピースからはみ出てしまい、歯ぐきなどの粘膜に触れ痛みがでることがあります。もし歯以外の部分にジェルがついてしまった場合は、すぐに拭き取ってください。またジェルは最低限必要な分だけ使うようにしましょう。
歯になんらかの損傷がある
歯にヒビが入って割れてしまっていたり、詰め物がとれていたりすると、象牙質や歯髄まで薬剤が達してしまうので、痛みが出てしまいます。
ホワイトニング後歯がしみたらどうすれすればよいのでしょうか?
ホワイトニングで歯がしみるときの対処法
知覚過敏用の歯磨き粉を使用する
知覚過敏用の歯磨き粉に配合されている硝酸カリウムという成分は、知覚過敏を抑える効果があります。
鎮痛剤を使用する
痛みがひどい場合は鎮痛剤を飲むと痛みが和らぐことがあります。
熱いものや冷たいものなどの刺激を避ける
ホワイトニングで歯がしみる状態の時に、熱いものや冷たいものを食べると、より痛みが増してしまいますので気をつけましょう。
ホワイトニングを中断する
通常、ホワイトニングによる知覚過敏は一過性なもののため、24時間以内におさまる場合がほとんどです。まずは様子を見てみてください。それでも痛みが痛みが引かない場合は、ホワイトニングジェルの使用を中断して医院にご相談ください。
知覚過敏抑制剤を使用する
知覚過敏抑制剤を使用することで、しみる痛みを軽減させることができます。
当院ではウルトライーズ(https://www.oralstudio.net/products/detail/10958)というシミ止めを販売しております。ホワイトニングジェルの代わりにシミ止めをマウスピースに塗布して、15分〜1時間つけっぱなしにして使用します。
ウルトライーズの詳しい使用方法
- 歯磨きをしてお口の中を清潔にします
- お持ちのホワイトニング用のマウスピースに薬剤を塗ります
- マウスピースをお口にいれ、15分~1時間装着します
- 時間が経過しましたら、マウスピースを外します
- 歯面に残った薬剤は歯ブラシで取り除き、お口をゆすぎます
MIペーストは、カルシウムとリンのミネラルによって歯質を強化し、知覚過敏を緩和させる効果があります。矯正治療では、歯のやすりがけ処置を行なった患者さまにおすすめしていますが、ホワイトニング等で一時的な知覚過敏にも効果があります。
フレーバーの種類も豊富で、当院では5種類(ミント・ストロベリー・バニラ・メロン・ヨーグルト)を販売しております。ただし、MIペーストは牛乳由来の成分のため牛乳や乳製品に対してアレルギーをお持ちの方は使わないでください。
歯のミネラルパックの方法
- ①歯磨きをしてお口の中を清潔にします
- ②MIペーストを約1cm取り出し、歯ブラシや綿棒でマウスピース全体に塗布します。
- ③3分間マウスピースをはめてパックします。唾液も吐き出さずなるべくそのままでいるようにしましょう。
- ④30分後、少量の水でうがいして歯のミネラルパック終了です。この30分間は飲食を控えたほうが効果は高まります。
今回はホワイトニングのしみる理由とその対処法をご紹介しました。一過性とはいえ、歯がしみるのはつらいですよね。ホワイトニング中の方の少しでも参考になれば嬉しいです。