こんにちは。さいたま市 大宮SHIN矯正歯科 歯科衛生士のSです。

 

実際に当院で歯列矯正の治療を受けられた方の症例をご報告します。今回のブログでは、上顎前突(じょうがくぜんとつ)=出っ歯についてお伝えしていきます。

【上顎前突(出っ歯)とは】


上顎前突(じょがくぜんとつ)とは、上の歯が下の歯よりも前に出過ぎた状態のことです。大きく分類すると、上の歯の傾斜によって出っ歯になっている場合(歯性の上顎前突)と、下顎に比べ上顎全体が大きく、上顎の歯茎と歯が前方に突き出ている場合(骨格性の上顎前突)があります。

 

 

 

【上顎前突(出っ歯)のデメリット】


外見の印象

まず、外見=お顔の見た目の印象があげられます。出っ歯による横顔のバランスや、笑ったときに目立つ歯茎をコンプレックスに感じてしまう方が少なくありません。

また、以下のように外見以外にも様々な問題があります。

ドライマウス

唇が閉じにくく口呼吸になりがちなため、口のなかが常に乾燥した状態いわゆるドライマウスになりやすい。

虫歯や歯周病のリスク

ドライマウスになると唾液の分泌量が減少し、虫歯や歯周病になりやすく、またそれは口臭の原因にもなります。

食事がしにくい

前歯が前に出ているため噛み合わせが悪くなり、食べ物をうまく噛み砕けません。

前歯を損傷しやすい

スポーツや事故のときに、前歯が折れたり唇が切れたりしやすいです。

顎関節症になりやすい

下顎を前にズラして噛むクセがつき、顎の関節に負担がかかって顎関節症になりやすい。

 

 

【上顎前突(出っ歯)の症例紹介】


ご来院のきっかけ

23歳女性の患者様です。

出っ歯を気にして来院された患者様です。

永久歯が生えそろった頃から、出っ歯が気になっていました。友達と写真を撮るときや、笑ったりお話をするときに気になってしまうそうです。コンプレックスである出っ歯を改善し、口元を気にせず笑えるようになりたいとのことで、当院の初診カウンセリングを希望されました。

 

 

矯正中の不安・装置選び

矯正治療を始めるにあたって、支払い方法や料金などに不安がありました。装置の見た目やお痛み等は気にならないとのことでしたので、1番費用のかからない、表側矯正(ワイヤー)で治療を進めていくことになりました。

当院では、患者様のニーズに合わせて、様々な支払い方法をご用意しております。

 

矯正費用のお支払い方法について

 

 

治療開始・治療経過 

口元をグッと下げて横顔もスッキリさせたいとのことでしたので、上顎左右第一小臼歯を(合計2本)抜歯しました。

まずは抜歯をして頂き、ガタガタを改善して口元を下げる準備をしました。

ある程度ガタガタが改善されたら、口元を下げるために、抜歯スペースを閉じる作業を行いました。スペースが閉じ終わりましたら、最後に咬み合わせの調整を行いました。

動的治療終了

こちらの患者様は、通院間隔等しっかりと守っていただけていたため、約2年6ヶ月で動的治療が終了しました。

 

こちらが動的治療終了後のお口の中のお写真です。

全体的に飛び出している状態だった上の歯ですが、上顎の前から4番目の歯を左右1本ずつ、計2本抜歯をして、歯を並べるためのスペースを確保しました。綺麗な丸いアーチになり、真横から見ても口元が下がって、美しい口元になりました。患者様にも口が閉じやすくなり横顔が気にならなくなったと喜んで頂けました!

 

【ワイヤー矯正中の豆知識】


今回は、パワーチェーンについてご案内します!

パワーチェーンとは下のイラストのように、つながっているゴムのことを言います。

 

今回のように、抜歯症例の場合、ガタガタをほどいて硬いワイヤーを入れたあと、抜歯スペースを閉じる際に使用します。その他にも、ゴムのかけ方によっては、細かい歯のねじれ改善や牽引などに使用します。ゴムが繋がっているため汚れが溜まりやすくなります。しっかりと歯磨きするようにしましょう!!

 

 

【まとめ】


主訴:出っ歯が気になる

診断名:上顎前突

初診時年齢:23歳

装置名:表側矯正(ワイヤー)

抜歯箇所:抜歯(上顎左右第一小臼歯(合計2本))

治療期間:2年6ヶ月

費用:88万円程度(税別)

詳細はこちらをご覧ください

リスクと副作用:痛み、歯根吸収、歯肉退縮、虫歯、後戻り