こんにちは、大宮SHIN矯正歯科 歯科衛生士のSです。

2〜4週間に1回通院する必要がある他の矯正装置と比べると、約1〜3ヶ月に1回と通院回数が少ないマウスピース型矯正装置(インビザライン)順番通りマウスピースをはめていくだけで、調整する必要なんてあるの?と思いませんか。

マウスピース型矯正装置(インビザライン)の調整時に行うこと


アタッチメントセット

マウスピースが完成した後、ほとんどの方が始めに行うのはアタッチメントセットといって、歯の表面に人工的に凹凸をつけていく処置です。アタッチメントとは、歯とほぼ同色の樹脂でできている突起のようなものです。

歯の表面にこのアタッチメントを設置することで、歯に力が加わりやすくなるため、「歯を治療計画どおりに移動させやすくする」という仕組みになっています。簡単にいえば歯の動きを助ける役割をしてくれるものです。

アタッチメントはいつまで?マウスピース型矯正装置【インビザライン】

 IPR(アイピーアール)

次に行うことが多いのは IPR(Interproximal Enamel Reduction)=「歯と歯の間のやすりがけ」です。この処置は歯を動かすスペースをつくるために行います。

歯の表面の「エナメル質」という硬い組織を一層削り、歯の横幅を少し小さくします。歯を削るというと心配になる方もいらっしゃると思いますが、IPRを行う際に削るのは約0.2~0.5ミリ程度とごくわずかですので、ご安心ください。

IPR処置後、冷たい食べ物や飲み物がしみるようになることがありますが、数日~1週間程度で落ち着きます。しみるのが心配という方は、防止する効果のある「MIペースト」という商品も販売しております。もしご興味があれば、当院の受付までお気軽にお声がけください!

また、歯と歯の間を削ることによって繊維性の食べ物などが詰まりやすくなることがありますので、歯間ブラシやデンタルフロスを使ってお掃除を頑張りましょう♪

【歯間を削る】矯正治療の「IPR(アイピーアール)」とは?

ゴムかけのためのボタンセット

また、患者さまによっては歯にゴムをかけるための「ボタン」という装置をつける方もいらっしゃいます。ゴムかけとはその呼び名の通り、小さなゴムをボタンという装置にかける作業です。ゴムかけはかみ合わせを改善、調整するために行っていきます。

マウスピース型矯正装置(インビザライン)のゴムかけについて

調整時の確認事項


マウスピースの適合

マウスピースがきちんと歯にはまっているか見ています。歯列全体のフィット具合を確認することで、マウスピースの装着時間(1日最低20時間以上)は守られているか・治療計画通りに歯が動いているかがわかります。

当たり前ですが、マウスピースは必ずお口に装着した状態で来院してください。そして可能であれば、次に装着する予定のマウスピースも持ってきていただけると、より治療がスムーズです。

補助装置の有無

アタッチメントやボタンは最終的には除去するので、とれてしまうことがあります。外れていて、付け直しが必要であると判断した場合には、再装着を行います。

マウスピースを作り直すための処置

マウスピースがまだ残っていても、途中で軌道修正が必要と判断されるとマウスピースを作り直ます。ほとんどの患者さまが最初に出来上がったマウスピースだけでは治療終了にはならず、途中で微調整が必要になり、個人差がありますが3~5回ほど作り直します。

マウスピースを作り直すことになったら、アタッチメントを外して再び口腔内スキャナー(iTero Element アイテロ エレメント)いう口腔内3Dスキャナーでお口の中の歯型を読み取り、新たな治療計画を作成します。約1か月半後に新しいマウスピースが届き、再びアタッチメントを付けたり、必要な場合はIPRを行ないます。

装着時間が守られていない・マウスピースの紛失といった患者さまの不注意による作り直し以外は、マウスピースの作り直し期間も治療期間の想定内です。また、治療開始から5年以内は何度もマウスピースを作り直すことになっても、追加料金はかかりません。

マウスピースの作り直しについて

マウスピース型矯正装置(インビザライン) はこんな方におすすめ!


多忙な方

調整のための通院回数が少ないマウスピース型矯正装置(インビザライン)は、忙しくて時間がなかなか取れないと方におすすめです。

遠方にお住まいの方

当院のある大宮駅は新幹線の停車駅でもあるので、埼玉県外から通われている患者さまもいらっしゃいます!