「歯列矯正をしたいけれど、話しづらくならないか心配」
「営業や接客の仕事をしているので、滑舌への影響が気になる」
「マウスピース矯正なら話しやすいって本当?」
歯列矯正を検討されている方から、このようなご相談をいただくことがあります。
矯正装置を装着した直後は、一時的に話しづらさを感じることがありますが、多くの場合は時間の経過とともに慣れ、普段どおり会話できるようになります。
また、もともとの歯並びや噛み合わせが原因で滑舌が悪くなっていた場合は、歯列矯正によって改善する可能性もあります。
この記事では、歯列矯正と滑舌の関係や装置ごとの違い、滑舌が気になるときの対処法について詳しく解説します。
目次
歯列矯正で滑舌は悪くなる?

結論からいうと、矯正治療を始めた直後は、一時的に滑舌が悪くなることがあります。
これは異常ではなく、多くの方が経験する自然な変化です。
発音には、歯だけではなく舌や唇の動きが大きく関わっています。
矯正装置を装着すると、お口の中の環境が変わるため、舌の動きや空気の流れが変化し、これまでどおり発音しづらく感じることがあります。特に、
- サ行
- タ行
- ラ行
などは違和感を覚えやすい音と言われています。しかし、舌や口の筋肉は新しい環境に順応する力があるため、多くの場合は時間とともに自然に改善します。
滑舌への影響は装置によって異なります
表側ワイヤー矯正
歯の表側にブラケットを装着するため、舌が直接装置に触れることは少なく、滑舌への影響は比較的小さい傾向があります。
一方で、装着直後は唇や頬に違和感があり、話しづらさを感じることがあります。
舌側矯正(裏側矯正)

裏側矯正は歯の裏側に装置を装着するため、舌が装置に触れやすく、もっとも滑舌への影響が出やすい治療方法です。特に治療開始直後は、
- サ行
- タ行
- ラ行
などが発音しづらいと感じる方もいます。ただし、多くの場合は数週間から数か月ほどで慣れ、日常会話にはほとんど支障がなくなります。
マウスピース矯正装置(インビザラインなど)

マウスピース矯正装置は、比較的滑舌への影響が少ない装置です。
透明で薄いマウスピースを装着するため、ワイヤー矯正に比べると話しやすいと感じる方が多い傾向があります。
ただし、装着直後はサ行やザ行などで少し発音しづらさを感じることがあります。
こちらも多くは数日から数週間で慣れていきます。
滑舌への影響はいつまで続く?
個人差はありますが、多くの方は数日から数週間ほどで違和感が軽減します。
また、ワイヤーを調整した日や新しいマウスピースに交換した直後は、一時的に違和感が戻ることもありますが、多くは短期間で慣れていきます。
舌側矯正は他の装置より慣れるまで時間がかかる傾向がありますが、それでも多くの方が日常生活を送りながら順応されています。
滑舌が気になるときの対処法
滑舌への違和感を少しでも早く改善するためには、意識的に口を動かすことがおすすめです。例えば、
- 本や新聞を声に出して読む
- 会話を積極的にする
- 歌を歌う
- 発音しにくい言葉をゆっくり練習する
といった方法が役立つことがあります。また、プレゼンテーションや結婚式、就職活動など大切な予定がある場合は、治療開始のタイミングについて事前に担当医へ相談すると安心です。

滑舌には歯並びや舌の使い方が関係しています
滑舌は歯並びだけで決まるものではありません。歯並びや噛み合わせだけでなく、舌の位置や動かし方、口周りの筋肉の使い方など、さまざまな要素が関係しています。
歯並びが影響するケース
- すきっ歯:歯と歯の隙間から空気が漏れ、「サ行」などが発音しづらくなることがあります。
- 開咬:前歯が噛み合わないため、舌や空気の通り道が変わり、発音に影響する場合があります。
- 受け口:上下の歯の位置関係や舌の動きが変わることで、発音しづらくなることがあります。
- 出っ歯:前歯の突出や唇の閉じにくさによって、一部の発音に影響することがあります。

舌の使い方が影響するケース
滑舌には歯並びや噛み合わせが影響することがありますが、それだけではありません。舌の位置や動かし方、口周りの筋肉の使い方なども発音に大きく関わっています。
例えば、舌が本来あるべき上あごではなく低い位置にある「低位舌」や、飲み込む際に舌で前歯を押す「舌突出癖」があると、発音に影響することがあります。
そのため、歯列矯正では歯並びを整えるだけでなく、必要に応じて舌の正しい位置や動かし方を身につけるMFT(口腔筋機能療法)を取り入れることがあります。
歯並びと舌の機能の両方にアプローチすることで、より安定した治療結果や、お口全体の機能改善が期待できます。
※MFTについて詳しく知りたい方は、関連ページもぜひご覧ください。
矯正治療中の滑舌についてよくある質問
接客業や営業職でも矯正治療はできますか?
はい。営業職や接客業、教師、保育士など、人前で話す機会が多い方も多く矯正治療を受けています。治療開始直後は違和感を覚えることがありますが、多くの方は徐々に慣れ、普段どおり仕事をされています。
マウスピース矯正装置なら滑舌は気になりませんか?
ワイヤー矯正に比べると影響は少ない傾向がありますが、まったく影響がないわけではありません。装着直後は発音しづらさを感じることがありますが、多くの場合は短期間で慣れます。
滑舌が悪い人は歯列矯正で改善しますか?
歯並びや噛み合わせが原因で発音しづらくなっている場合は、改善する可能性があります。一方で、舌の使い方や発音の癖が原因の場合は、矯正治療だけでは十分に改善しないこともあります。
まとめ
歯列矯正では、装置を装着した直後に一時的な滑舌の変化を感じることがあります。しかし、多くの場合は数日から数週間ほどで慣れ、日常会話に大きな支障が出ることはほとんどありません。
また、滑舌には歯並びだけでなく、舌の位置や動かし方も深く関係しています。そのため、必要に応じて舌の機能も含めて改善を目指すことで、より良い治療結果につながることがあります。
大宮SHIN矯正歯科では、患者さまのお口の状態やライフスタイル、ご希望を丁寧に伺い、一人ひとりに適した治療方法をご提案しています。滑舌への影響が心配な方も、どうぞお気軽にご相談ください。


