目次
はじめに
マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、透明で目立ちにくく、取り外しができる矯正方法として注目されています。装置が目立ちにくいため、仕事や日常生活への影響を抑えながら矯正治療を進めたい方に選ばれることが多い治療法です。
一方で、手軽に始められる印象があるからこそ、治療中の自己管理が不十分になり、思うような結果につながらないケースも見られます。装着時間を守らない、装置の手入れを怠る、通院を後回しにするなど、些細な油断が治療期間の延長や仕上がりへの影響につながることがあります。
矯正治療は、見た目を整えるだけでなく、噛み合わせや機能性、将来的な安定性まで考慮した大切な治療です。治療を後悔しないためにも、事前に知っておくべきポイントをしっかり理解しておくことが重要です。
マウスピース型矯正装置で失敗しやすい理由とは

マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、取り外しができるという特性があります。この特徴は大きなメリットである一方、治療結果が患者さま自身の管理に左右されやすいという側面も持っています。
歯を計画どおりに動かすためには、一定時間、継続して装置を装着する必要があります。装着時間が不足したり、装置の扱いが不適切だったりすると、治療計画にズレが生じる可能性があります。
ポイント① 装着時間を守らないと治療が進みにくい
マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、決められた時間しっかり装着することで、歯に継続的な力を加えます。装着時間が不足すると、歯が計画どおりに動かず、次の装置が合わなくなることがあります。
装着時間が足りない状態が続くと、治療計画の見直しが必要になり、結果として治療期間が長くなることもあります。装着時間を確保するためには、食事や歯磨きの時間を意識し、外した後はできるだけ早く再装着する習慣をつけることが大切です。
ポイント② 装置の手入れを怠ると口腔環境が悪化しやすい
マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、長時間口の中に装着するため、清潔に保つことが重要です。装置に汚れが付着したまま使用を続けると、細菌が繁殖しやすくなり、むし歯や歯周病のリスクが高まる可能性があります。
装置は外すたびに水で洗い流し、定期的に専用の洗浄剤などを使って清掃することが推奨されます。また、装着前には必ず歯磨きを行い、食べかすや糖分を口腔内に残さないことが大切です。
ポイント③ 定期的な通院を後回しにしない

マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、ワイヤー矯正と比べて通院頻度が少ないケースがありますが、定期的なチェックが不要になるわけではありません。
通院を怠ると、歯が計画どおりに動いているかを確認できず、問題が起きても気づくのが遅れてしまいます。歯の動きにズレが生じている場合、早めに調整することで治療の長期化を防ぐことにつながります。
ポイント④ すべての症例に適しているわけではない
マウスピース型矯正装置(インビザライン)は多くの症例に対応できますが、すべての歯並びに適しているわけではありません。歯を大きく移動させる必要がある場合や、骨格的な問題を伴う症例では、十分な効果が得られにくいことがあります。
そのようなケースでは、ワイヤー矯正を併用する治療や、別の治療方法が検討されることもあります。治療方法の選択は、精密検査を行ったうえで判断することが重要です。
ポイント⑤ 治療後の保定を怠ると後戻りしやすい

矯正治療が完了した後も、歯は元の位置に戻ろうとする性質があります。これを「後戻り」といい、保定装置を適切に使用しないと、せっかく整えた歯並びが乱れてしまう可能性があります。
保定期間は個人差がありますが、一定期間は装置の使用が必要となります。治療が終わった後も、歯並びを安定させるためのケアが重要です。
大宮SHIN矯正歯科の考え方
大宮SHIN矯正歯科では、マウスピース型矯正装置(インビザライン)の特性を十分に理解したうえで、患者さま一人ひとりに合った治療計画を立案しています。精密検査を行い、歯並びだけでなく噛み合わせや将来的な安定性まで考慮した治療を重視しています。
初診相談では、治療方法の適応や注意点についても丁寧に説明し、納得したうえで治療を進められるよう配慮しています。
まとめ|失敗しないために大切なこと

マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、正しく使用することで歯並びの改善が期待できる治療方法です。その一方で、装着時間の管理や通院、日々のケアを怠ると、治療が計画どおりに進まないことがあります。
治療を成功させるためには、治療方法の特性を理解し、歯科医師と協力しながら進めることが大切です。気になる点があれば、早めに相談することが、後悔しない治療につながります。
マウスピース型矯正装置(インビザライン)について
マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、日本の医薬品医療機器等法(薬機法)において承認を受けていない医療機器です。
本装置は、米国アライン・テクノロジー社の製品であり、インビザライン・ジャパン社を通じて、歯科医師の判断のもと正規ルートで入手しています。
日本国内には、マウスピース型矯正装置(インビザライン)として薬機法の承認を受けている医療機器が複数存在します。
なお、マウスピース型矯正装置(インビザライン)は、1997年に米国食品医薬品局(FDA)により医療機器として認証を受けています。
治療にあたっては、効果や限界、考えられるリスクについて十分に説明したうえで提供しています。
著者情報
大宮SHIN矯正歯科 院長 矢野 晋也

経歴
2001年 日本大学歯学部卒業
2006年 日本大学歯学部矯正科大学院卒業
2008年 日本大学歯学部矯正科専修医
2010年 日本大学歯学部矯正科助教
2013年 大宮SHIN矯正歯科開業
2016年 医療法人社団バリュースマイル
大宮SHIN矯正歯科理事長就任
資格・所属学会
歯学博士
日本矯正歯科学会認定医
日本矯正歯科学会会員
日本舌側矯正歯科学会
日本顎変形症学会
日本口蓋裂学会
日本成人矯正歯科学会
東京矯正歯科学会会員
さいたま市立植竹中学校 校医
日本歯科医師会
埼玉県歯科医師会
大宮歯科医師会
日本医師薬専門学校 非常勤講師(審美矯正学)
日本大学歯学部歯科矯正学講座 同門会 理事
指定自立支援医療機関(育成医療・更生医療)
顎口腔機能診断施設
歯科矯正診断指定施設


