こんにちは。大宮SHIN矯正歯科受付のHです。
私は受付業務以外に1日に2〜3名の方の初診カウンセリングの担当もしています。これから矯正治療を始めたいと考えている方のお話を聞いていると、8~9割の方が抜歯矯正について不安に思っているという実感があります。抜を歯くって痛そうで怖いので、抜歯が必要かどうか気になりますよね・・・
そこで、今回は少しでも皆様の不安が解消されるように、当院では、抜歯矯正にするか非抜歯矯正にするか、治療方針をどのように決めていくのか、についてお話していきます。
歯がきれいに並ぶために必要なスペースとは?
ガタガタの歯並びの原因の多くは、顎の大きさに対して歯が大きいことが挙げられます。イメージとしては3人掛けの椅子に4、5人座っている状態です。座れそうな場所にずれて座った結果、下のイラストのように凸凹になってしまいます。歯並びも一緒です。
きれいな並びで座ってもらうには…あなたならどうしますか?椅子の場合は大きさは変えられないので、座る人数を減らす方法しかありませんが、矯正治療の場合、ガタガタの並びを解消するために人のお口の中のスペースを変える方法はいくつかあります。
お口の中のスペースを作る方法
①お口の中のスペースを広げる
固定式のワイヤータイプ(下記画像)やネジを回して拡大する急速拡大装置、取り外し可能な拡大床といった、拡大専用の矯正装置を使って、歯列を側方に拡大する方法や、カリエールという装置を歯に付けて奥歯を後方移動をして、歯を抜かずに歯が並ぶスペースを作ります。
側方拡大は、骨が成長過程にある子どもに行うことが多いですが、大人でも拡大できる場合もあります。
②歯と歯の間を削ってスペースを作る
歯を抜かない代わりに、歯と歯の間のエナメル質を削ってスペースを作ります。抜歯するより歯の移動距離が短く、必要な分だけスペースを確保することができます。主にマウスピース矯正装置(インビザライン)で矯正する場合に行うことの多い処置で、IPR(アイピーアール)やディスキングと呼ばれます。この処置について詳しくはこちらのブログをご覧ください。
③歯を抜いてスペースを作る
矯正治療のために抜歯が必要な場合、真ん中から見て4番目の歯(第一小臼歯)や親知らずを抜くことが多いのですが、虫歯や異常歯(大人になっても残ったままの乳歯や矮小歯(わいしょうし)と呼ばれる小さい歯など)がある場合はその歯を抜歯して、スペースを確保することもあります。
抜歯・非抜歯はどのように決めていくのか
初診カウンセリングで、まずお口の中とお顔の写真を撮影し、その写真をもとにドクターが治療方針を説明します。そこで、抜歯するかしないかを決める指標のひとつが“Eライン”です。Eラインとは、横顔から見たとき鼻のてっぺん、唇、顎を結んだ線のことで、その3点が直線に並んでいる状態が理想的な横顔と言われています。
このラインよりお口元が出る場合は抜歯、このラインより唇が内側に入ってしまいそうな場合には非抜歯で治療を考えていくことが多く、初診カウンセリングで抜歯が必要か、歯を抜かなくても治療できるかをお伝えすることが可能です。
しかし、それぞれ歯や顎の大きさなどの骨格を写真だけで正確に判断することは難しく、歯を移動するために必要なスペースの量を把握し、より詳しい治療計画をたてるためには精密検査が必要になります。
抜歯について初診カウンセリングでわかること
インターネットで「抜歯矯正」について検索すると、健康な歯は抜かない方がいいという非抜歯矯正をおすすめする情報や、非抜歯専門の矯正歯科があったり、一方、抜歯しないで歯列矯正をしたら出っ歯になった、矯正治療で歯を抜いたら小顔になった、といった抜歯推奨派の意見もあります。
そんなわけで、抜歯矯正と非抜歯矯正、どちらがよいのか分からないし、なるべくなら抜歯したくないからそのままにしていたりで、自分の歯並びや嚙み合わせが気になったまま何年も経っていたという方が結構いらっしゃいます。
当院の初診カウンセリングは、症例数が豊富な先生が直接、矯正治療についての質問や相談にお答えし、治療費のお支払いに関すること、予約方法など通院に関すること、矯正装置の取り扱い方などをカウンセラーお伝えしています。
ネットで情報収集しながら悩んでいるだけでは、時間だけが過ぎてしまいます!カウンセリングを受けたからといって、必ず治療を始めなければならないということはありませんので、不安を解消する場として、お気軽に初診カウンセリングをご利用ください。