
こんにちは!さいたま市大宮SHIN矯正歯科・歯科衛生士のNです。
矯正治療のために抜歯をする場合があります。抜歯した後の傷口に歯ブラシを当てると痛くて磨きにくい、そもそも歯磨きをしていいのかな?と思いませんか?今回は抜歯後の歯磨きの仕方についてお話したいと思います。
目次
抜歯した後は歯磨きしていいの?

抜歯した前後の歯の、赤い丸で囲った部分が磨きにくいということもあり、汚れが溜まりやすくなります。そして傷口から細菌感染して炎症を起こしてしまう恐れがあるので、抜歯した傷口以外は、清潔に保つために歯磨きをしましょう。
そこで重要になってくるのが、歯ブラシの当て方・動かし方です。
抜歯後の正しい歯磨きの仕方
抜歯後の歯ブラシの動かし方を動画に撮ってみました。初めは難しいかもしれませんが、動画を見ながらお家で練習してみてください。
まず、歯ブラシを鉛筆の持ち方で軽く持ち、軽い力で小刻みに(幅の目安は5~10mm)一本につき最低でも10~20回動かしながら、歯茎に当たらないように歯ブラシの向きに注意し、色んな角度から汚れを落としましょう。歯ブラシの毛先が広がらない程度に磨きます。
普通の歯ブラシだと当てにくい場合や、抜歯した所の隙間が次第に閉じてくると、今まで使用していた普通の歯ブラシでは、隙間に届かなくなり磨きにくくなります。ここからは、お勧めのケア用品をご紹介していきます。
抜歯後のおすすめのケア用品
タフトブラシ

普通の歯ブラシだと当てにくい場合は、先の尖ったタフトブラシを使うと簡単に磨くことができます。毛先がとがっているので細かいところもきれいに磨けます。しかし、直接歯茎に当ててしまうと傷ついてしまう恐れもあるので、優しく磨きましょう。
タフトブラシも普通の歯ブラシと磨くポイントはほとんど同じです。コツは歯ブラシと同じように横に動かすのではなく、くるくる小さな円を描くように磨きます。
歯間ブラシ

隙間が埋まってきてタフトブラシも届かなくなってしまったら、歯間ブラシの出番です。プラーク(=歯垢)という柔らかい白い汚れや食べカスなどが溜まると、歯石ができる原因になります。歯石があると矯正治療の歯の動きに影響が出てしまう可能性があります。
タフトブラシも歯間ブラシも抜歯した前後の歯だけでなく、歯と歯の間や、磨き残しの多い歯茎の境目も簡単に磨くことができます。歯ブラシを使い分けることは、お口の健康を守ることと、矯正治療を計画期間通りに終わらせるためには大切です。ぜひ普段の歯磨きに取り入れてみて下さい!
抜歯後の注意点
柔らかめの歯ブラシを使う
柔らかめの歯ブラシを使用して、歯磨き粉を付けずに歯磨きをしてください。歯磨き時に多少出血することもありますが、問題はありません。
しかし、誤って抜歯した部分の傷口に歯ブラシが当たって血が止まらない場合は、清潔なガーゼや丸めたティッシュをしっかり噛んで圧迫止血をしましょう。30分程度で出血が止まることがほとんどです。
鏡を見て行う
歯磨きは必ず鏡を見ながら行いましょう。鏡を見ないでしている方が多いと思いますが、意外と磨き残しがあります。歯ブラシがきちんと当たっているかどうか確認しながら歯磨きをしましょう。

傷口を触らない
傷口を舌で触っていると細菌感染をして炎症を起こしてしまう恐れがあるので、注意しましょう。
また、抜歯した後はお口の中が血の味がして、気持ち悪くてうがいをしたくなるかもしれませんが、必要以上の激しいうがいは、傷の治りを遅くしてしまいます。強くうがいをしてしまうと、傷口を塞いでいたかさぶたが剥がれてしまい、出血が多くなったり、ドライソケットという強い痛みを伴う症状が出てしまいます。抜歯してから1週間程度は軽くゆすぐ程度にしましょう。
最後に
抜歯後の歯磨きの仕方についてご紹介いたしました。抜歯後の傷口はいかに刺激しないかが重要になってきます。痛みが出ないよう、治りが早くなるよう、今回ご紹介したことを実践してみてください。
当院でも抜歯のご案内をさせていただいています。その際に必ず抜歯後の注意点をお伝えさせていただきますのでご安心ください。何か不安なことや気になることがありましたら、お気軽にご相談ください!