こんにちは。さいたま市 大宮SHIN矯正歯科 歯科衛生士のHです。
歯列矯正の治療は、矯正装置が外れたら終わりと思われがちです。しかし、歯並びが綺麗になった後は一定期間、リテーナー(保定装置)を装着したメインテナンスがどなたでも必ず必要となります。
リテーナーの目的
皆様は「後戻り」という言葉をご存知ですか?後戻りとは、矯正治療前の歯並びに戻ってしまうことをいいます。どうして、せっかく矯正治療が終わって綺麗に並んだ歯が元の位置に戻ろうとするのでしょうか?
矯正治療は、矯正装置を使って様々な方法で歯に少しずつ力を加え、歯を支えている骨(歯槽骨)の中にある細胞が破壊と再生を繰り返すことで歯並びを変えていきます。
矯正装置が外れた直後は、歯が新しい位置に移動しても、移動したスペースの骨がまだ固まっていない状態なので安定しておらず、元の位置に戻ろうとする力が働きます。個人差がありますが、矯正装置が外して1年程度は、歯が動きやすく不安定な状態です。
リテーナーの装着時間
後戻りを防ぐために、歯槽骨がしっかり固まるまでの間、歯列を安定させるためにリテーナー(保定装置)を装着します。これを保定期間と言います。ワイヤー矯正、マウスピース矯正装置(インビザライン)、部分矯正…どの治療方法を選択しても、必ず保定期間はあります。
治療後およそ半年間は、基本的にお食事と歯磨き以外の時間(1日20時間以上)リテーナーを装着します。6ヶ月以降は骨が安定してきたら、1日12時間または就寝時だけの使用…と徐々に使用時間を短くしていきますが、リテーナーを装着する保定期間は、矯正装置を付けていた期間とほぼ同じくらいの期間です。
リテーナーの種類
リテーナー(保定装置)にはいくつか種類があります。その中から、適しているリテーナー(保定装置)を選択し、綺麗になった歯並びの歯型を採り、その歯形をもとに作成したリテーナーを装着していただきます。
プレートタイプとマウスピースタイプは、ご自分で取り外しが可能です。マウスピース矯正装置(インビザライン)で治療をされている方はご存知だと思いますが、”取り外しができる”ということは自己管理が必要になります。
リテーナーの種類について詳しくはこちら
リテーナーの重要性
保定期間も大切な治療の一環です。矯正装置が外れた直後は、とても歯が動きやすい状態にあるため、リテーナーを装着することも矯正治療に含まれるということを覚えていてください。
矯正装置が外れた解放感から、つい油断してリテーナーの装着サボってしまうかもしれません。しかし、せっかく治した歯並びが戻ってしまうと、再び治療をやり直すか・戻ったままにするか、どちらにしても、時間とお金が無駄になってしまいます。