こんにちは🔅大宮SHIN矯正歯科です😊🎀
今回のブログでは、反対咬合(はんたいこうごう)=受け口の歯並び症例を表側のワイヤー矯正で治療したケースをもとにお話ししていきます。
【反対咬合=受け口とは】
本来、上の前歯は下の前歯の上に2~3mm程度重なるものですが、反対咬合とは、それが反対になっている不正咬合です。下顎が上顎を受けるように噛み合わさるので、俗に受け口ともいわれています。
反対咬合に関する記事は以前、詳しくまとめておりますので、ご参考ください。
前回は、反対咬合の原因についてお話しました。
今回は、反対咬合の治療方法について詳しくお話いたします。
【反対咬合の治療方法】
反対咬合は骨格的な不調和(骨格性反対咬合)を伴っているケースと、骨格的なバランスに問題はなく、歯槽に現局した反対咬合(歯槽性反対咬合)の2つに分けられます。
反対咬合は原因が骨格によるものかどうかによって治療方法ががらりと変わります。
①骨格性反対咬合の場合
矯正治療を行う前に、お口の中のお写真やお顔のお写真を撮影したり、レントゲンの撮影をする綿密な検査を行います。
中でも、頭のレントゲン(セファログラム)の撮影が重要となります。
左が上顎・下顎の前後的なバランスがいいセファログラムのデータです。これをトレースして簡易化したものが右の絵になります。
セファログラムでは、簡単に言うと頭の位置を基準にして上顎や下顎の前後的な位置が測定できます。
骨格性反対咬合は、この場合、頭の位置に対して下顎が著しく前方に位置している状態のことを示します。
骨格性反対咬合で下顎が著しく突出している場合、その下顎の突出感を改善するにはやはり、外科手術が最も適切です。
ただし、その判断は中々難しいところであり、下顎の突出の程度によっては外科手術を行わなくても矯正治療単独で治療することが可能な場合があります。
ご自身の歯並びは手術の適応かどうか、まずはご相談にいらしてください😊
②歯槽性反対咬合の場合
骨格的には上顎・下顎とも良いバランスではあるものの、前歯のかみ合わせが反対になっていることを歯槽性反対咬合といいます。
骨格的には特に問題はないため、矯正治療のみで整えることができます。
当院では【カリエール】という装置を併用することによって、奥歯からずれている反対咬合を整えることができます。
当院では歯槽性反対咬合の治療に際してよく用いる装置となります。
【ご来院の理由】
それでは実際に当院でワイヤー矯正にて反対咬合を治療しました患者様の例をお見せいたします。
14歳、男性の患者様です。
受け口が気になるということでご来院されました。
こちらの患者様は、ご自身の顔立ちを見て歯並びが気になり始めたそうで、歯科医院や学校検診でも歯並びについて指摘をされていたそうです。歯並びを気にせず笑いたい!とのことで、当院にいらっしゃいました。
【矯正中の不安・装置選び】
矯正を始めるにあたって歯を抜くことへの不安や治療期間等に不安がありました。患者様のご希望もあり、精密検査の結果、非抜歯で治療を進めることになりました。装置の見た目に関しては気にならないとのことでしたので、表側矯正(ワイヤー)で治療開始しました。
【治療開始・治療経過】
患者様のご希望もあり非抜歯で治療を始めました。
上下の前歯のガタガタを並べていき、最後に顎間ゴムを使用して咬み合わせの調整を行いました。
【ワイヤー矯正中の豆知識】
今回は、矯正治療中の正しい歯ブラシの使い方や歯磨きのコツについてご案内します!
①ブラケットの周り ②歯と歯茎の間 ③歯と歯の間
ワイヤー矯正中の歯磨きは、上記の3点をしっかりと磨くことが重要になります。
詳しい磨き方は、「矯正治療中の歯磨きについて」のブログを参考にしてください。
ワイヤー矯正は装置の取り外しができないため、汚れが溜まりやすく、歯磨きがしにくくなります。しっかりと歯磨きを行わないと虫歯になってしまう可能性があります。せっかく歯並びがキレイになったのに、「虫歯だらけで美しい口元に見えない!」なんてことにならないように、歯磨きを頑張りましょう!
【動的治療終了】
この患者様は、通院間隔等しっかりと守って下さったので、約2年7ヶ月で動的治療が終了しました。
こちらが動的治療終了後のお口の中のお写真です。
反対の咬み合わせが改善され、気にせずに笑えるようになったと喜んで頂けました!
【まとめ】
主訴:受け口が気になる
診断名:反対咬合
初診時年齢:14歳
装置名:表側矯正(ワイヤー)
抜歯or非抜歯:非抜歯
治療期間:2年7ヶ月
費用の目安:88万円程度
詳細はこちらをご覧ください
リスク・副作用:痛み、歯根吸収、歯肉退縮、虫歯、後戻り