こんにちは。大宮SHIN矯正歯科 院長の矢野です。新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言は、各都道府県で解除されました。しかし、第二波、第三波が発生する可能性があり、今後の動向が心配されます。

三密防止により感染リスクを低減する生活が定着しつつある中で、歯科医療現場においてもあらゆる対策が講じられています。当院では、感染リスク予防のためオンライン診療のひとつであるデンタルモニタリングという診療システムを導入予定しました。

「デンタルモニタリング」とは


専用の撮影キットやスマートフォンのアプリを利用することで、ご自宅にいながら、患者さまのお口の状態を遠隔でチェックできる診療方法です。

「デンタルモニタリング」の使用方法の流れ


① お手持ちのスマートフォンに「デンタルモニタリング」のアプリをダウンロードしていただき、専用の撮影キットを使用し、お口の中の撮影を行います。

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専用キット

② 撮影した画像は、AIにより分析が行われます。

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③ ドクターはリアルタイムで画像や分析を確認する事ができます。患者さまはご自宅に居ながら歯並びの状態や治療の経過をクリニックに報告する事が可能です。

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「デンタルモニタリング」に適した治療方法としては、マウスピース型矯正装置(インビザライン)などの、患者さまが装置を自己管理して治療を進める方法です。

一方、ワイヤー矯正などの、クリニックに来院していただき調節を行うことで歯を動かす治療方法は、必ず調整のための定期通院が必要になる為、「デンタルモニタリング」にはあまり向いていません。

「デンタルモニタリング」3つのメリット


では、マウスピース型矯正装置(インビザライン )を使用した治療における「デンタルモニタリング」のメリットを3つご紹介します。

歯並びの変化を一目でチェックできる

歯の移動や歯肉の状態などをリアルタイムで観察できるので、治療への意識がより高まります。また、歯の移動を写真として残すことができるので記録にもなります。

遠方にお住まいで毎月の来院が難しい方や、忙しくて通院のためのお時間が取りにくい方にとっても、「デンタルモニタリング」は有効な診療サポートツールとなります。

歯の移動不足などを早期に発見

マウスピース型矯正装置(インビザライン)の交換時に、遠隔チェックが受けられます。その際、歯の移動不足やマウスピースの不適合などが起きていると、AIによって早期に発見できるため、その後のリカバリー処置がスムーズに行えるようになります。

そのため、効果的な治療が可能となり、追加アライナーの減少や治療期間の短縮にもつながります。

通院回数の軽減

「デンタルモニタリング」によって遠隔で行えることは次の2つです。

①予定通りに歯が動いているかどうか

② マウスピースのフィッティング

通常は定期的に通院していただいて行っているこれらのチェックですが、「デンタルモニタリング」を使用すれば、歯の動きが安定してくると、経過観察のためだけに受診していただく必要がなくなり、通院回数の軽減が期待できます。

ただし、歯の動き方には個人差があり、来院回数がそれほど減らない場合もあります。また、マウスピースの装着時間が短いなど必要な指示に従えない場合は治療が長期化することがあります。


健康で美しい歯並びのための歯列矯正治療が、患者さまにとってより快適に行えるよう、当院では確かな技術と共に、新しいシステムも積極的に導入していこうと思っております。「デンタルモニタリング」を併用した治療をご希望の方はぜひお声がけください。