
こんにちは。大宮SHIN矯正歯科です。
当院の初診カウンセリングにて、「インプラント治療も検討しているけれど、歯の矯正とどちらが先の方がいいですか?」というご質問をいただくことがあります。
諸事情で歯を既に失ってしまった方、今後抜歯することになってしまった方で、一般歯科にてインプラント治療の提案を受けることがあります。
そこで当院でも、「これを機にお口のお悩みを一気に解決したい!」「矯正で歯並びも治していきたい!」というご希望を伺う機会が増えました。
結論からお伝えすると、インプラントと矯正であれば「矯正治療が先」の方が望ましいです。
インプラントと矯正の治療目的や治療法の違いを踏まえて、矯正治療を優先した方がいい理由をご説明していきます。
目次
インプラントとは?

歯を失った(または失いかけている)部分に、人口の歯を埋め込む治療法です。
歯の根の代わりとなるネジを顎の骨に埋め込み、その上に人口の歯を取り付けます。
一度打ち込んだインプラントは基本的にしっかりと固定され、動かすことはできません。
そのため、入れ歯などに比べてより自身の歯に近い感覚が取り戻しやすいのと、見た目が自然なのが特徴です。
また、周りの歯を削ったり抜いたりする必要がないので他の歯への負担も少ないと言われています。
インプラント治療は、インプラントを埋め込むこと自体は1日で終わりますが、その後の治療に半年から1年程度かかることがあります。
歯列矯正とは?

歯列矯正とはその名の通り、歯並びをきれいにするのが目的の治療です。
インプラントがなくなってしまった歯の機能的な改善が目的なのに対し、歯列矯正は口腔内の機能や健康状態の改善目的のみではなく、審美的(見た目)改善も目的としています。
基本的にはワイヤーやマウスピースなどの装置を2年前後装着して動かしていく治療になります。
インプラントで歯並びは変わる?

時々患者様に「インプラントで歯並びは変わるのでは?」とご質問いただきます。
確かに、見た目が新しく綺麗な歯が増えるため、そのように感じられることもあるかと思います。
しかし、なくなった歯を増やすことによってしっかりと噛みしめられる、などの機能の回復が主な目的なので、歯列矯正で改善される「正しいかみ合わせ」や「見た目の美しい歯並び」が得られるかは、難しいでしょう。
インプラントと歯列矯正費用の違いは?

インプラントの場合、単純に歯がないだけなのか、歯の骨自体も足りないのかなど、患者様の状態によって異なりますが、相場では1本30~50万円ほどの費用がかかるとされています(2025年6月現在)。
歯列矯正の場合には、全体矯正の場合は70~140万円、部分矯正の場合は20~80万円程度が目安とされています。
当院の矯正治療の金額など具体的に確認されたい方はこちらのリンクをご参考になさってください。
歯列矯正をインプラントより先にした方がよい理由

歯並びを改善するためには「歯の根元から力をかけて動かす」ことが必要となってきます。
しかし、インプラントは天然の歯と違うため動かすことができません。
このため、インプラントの部位に配慮して治療計画を立てていくことになりますので、場合によってはインプラントの位置が矯正治療の妨げになってしまうことがあります。
一見前歯だけ後ろに下がれば…というような場合であっても、前歯を後ろに下げるにはそのためのスペースを作ることが必要で、奥の歯を後ろへ後ろへと動かしてあげるなどの必要が出てきます。
そういった場合にインプラントのような「動かせない歯」があると、下げたい歯を下げられない状態となるため、矯正治療で目的の動きがスムーズにいかなくなってしまうことになります。
また、矯正治療によってかみ合わせが変化することで、インプラントの上部構造(人口歯の部分)のかみ合わせが合わなくなる可能性がありますので、場合によっては人工歯を新たに作ることが必要です。
既にインプラントをしていたら矯正できないの?
既にインプラント治療をした方は歯列矯正が全くできないというわけではありません。
しかし、通常の矯正よりも更に綿密な治療計画が必要となります。
そのため、矯正治療とインプラント治療をお考えの方は、様々な症例ケースの経験が豊富な歯列矯正専門の歯科にご相談されることをお勧めします。
当院では、初診カウンセリングにてインプラント治療を検討中、あるいはインプラントの治療済みの方の矯正についてのご相談も可能です。
お気軽にお問い合わせください。