【子どもの矯正はいつから?】6歳?9歳?本当に始めるべきタイミングを専門医が解説

2023.01.31UPDATE:2026.02.25
子どもの矯正はいつから?

「子どもの矯正って、いつから始めるのが正解?」

「6歳で相談って早すぎない?」
「永久歯が生え揃ってからでいいのでは?」

お子さまの歯並びについて、このように迷っている保護者の方はとても多いです。
結論からお伝えすると――

”早く始める”ことが大切なのではなく、“適切な時期に始める”ことが大切です。

この記事では、

  • 子どもの矯正は何歳から?
  • 6歳相談は本当に必要?
  • 早くやりすぎるデメリットは?
  • 様子見で良いケースとは?

をわかりやすく解説します。

子どもの矯正はいつから始める?

一般的に「7歳頃に一度相談」と言われています。

これは、日本矯正歯科学会でも混合歯列期(乳歯と永久歯が混ざる時期)での相談を推奨しているためです。この時期に確認できるのは

  • 顎の成長バランス
  • 永久歯が並ぶスペース
  • 受け口の兆候
  • 将来的な抜歯の可能性

7歳が目安と言われる理由とは?

子どもの矯正治療を始める時期のひとつの目安は、上下の前歯(永久歯)と第一大臼歯(いわゆる6歳臼歯)が生えているかどうかです。

前歯と第一大臼歯は、一般的に6〜7歳頃に生えてきます。この時期は「混合歯列期」と呼ばれ、乳歯と永久歯が混在する大切な成長段階です。

  • 顎の大きさが永久歯に対して十分かどうか
  • 永久歯がきちんと並ぶスペースがあるか
  • 受け口や出っ歯など、骨格のズレが出ていないか

これらの重要なタイミングを判断できる時期だからです。特に第一大臼歯(6歳臼歯)は、かみ合わせの基準となる重要な歯です。この歯の位置関係を見ることで、将来の歯並びや顎の成長予測がしやすくなります。

そのため、お子さまの歯並びが気になる場合は、上下の前歯が永久歯に生え変わる7歳前後で一度矯正歯科に相談すると安心です。相談=すぐに治療開始ではありません。あくまで「今後の成長を見据えた診断」のための受診です。

歯が生え変わる順番はこちら

永久歯に生え変わる年齢の目安

6〜9歳の時期で診てもらうメリット

この時期は、

  • 顎の骨がまだ柔らかい
  • 成長をコントロールできる
  • 骨格の問題を早期発見できる

というメリットがあります。特に

  • 受け口
  • 前歯が噛み合わない
  • 出っ歯が強い

このようなケースは早期対応が有利になります。

「永久歯が生え揃ってから」では遅い?

10~11歳頃になると、歯の生え変わりや骨の成長がかなり進んでしまうため、子どもの矯正治療ができないことがあります。その場合は大人の歯が生え揃うのを待ち、大人の矯正治療を行うことになります。

歯をきれいに並べるだけなら永久歯が揃ってからでも可能です。しかし、顎の骨の成長をコントロールできるのは小学生の時期まで。成長期を逃すと、次の可能性が高まります。

  • 抜歯が必要になる可能性
  • 外科矯正の可能性
  • 治療期間が長くなる可能性

子どもの矯正の特徴

お子様の顎の骨の成長を利用して、骨の位置や形をある程度コントロールすることができ、より理想的なかみ合わせを目指すことができます。

ただし、一期治療だけで完結しない場合もあります。顎の成長はある程度コントロールできますが、
成長を完全に予測・制御することはできません。

そのため、一期治療で土台を整えたあと、永久歯が生え揃った段階で、仕上げとして二期治療(大人の矯正)が必要になることがあります。

これは「一期が失敗」という意味ではなく、 一期は“完成”ではなく“土台づくり”だからです。

一期を行うことで

  • 抜歯を避けられる可能性が高まる
  • 治療が軽く済む可能性が高まる
  • 将来的な外科矯正のリスクを下げられる可能性がある

というメリットがあります。

早く始めすぎるデメリットは?

よくある誤解が「早いほど良い」という考え方。実際には、

  • 治療期間が長くなりすぎる
  • 子どもの負担が増える
  • 必要ない介入をしてしまう

可能性もあります。だからこそ“診断の質”が重要です。

子どもの矯正が「今すぐ必要」なケース

以下の場合は早めの相談をおすすめします。

  • 受け口
  • 前歯が全く噛み合っていない
  • 上下の顎のズレが大きい
  • 永久歯が明らかに並ぶスペースがない
  • 強い口呼吸

子どもの矯正の目的

子どもの歯列矯正は、大人の歯がきちんと生えてこられるように、顎の骨の成長を促したり、上下の顎の骨のずれを治すことを目的に行う治療です。

例えば、上顎の骨が前に出ている「出っ歯」のお子様では、下顎の骨を前方に成長させることで上下の骨の位置を改善し、出っ歯をなおすことができます。

また、顎の骨が小さく大人の歯が生える隙間が足りないお子様では、骨を横に大きく成長させる装置を使用して、歯が生えるための隙間づくりをしてガタガタをなおすことができます。

小どもの矯正で使用する装置

拡大症

バイオネーター

 

「様子見」で大丈夫なケース

  • 少しのガタガタ
  • 乳歯の時期の軽度のズレ
  • 永久歯の生え変わり途中

この場合は、定期的な経過観察で問題ないことも多いです。

よくある質問

Q1:子どもの矯正は何歳から始めるのがベスト?

A:歯並びによりますが、7歳前後に一度相談するのが安心です。

Q2:早く始めたほうが得ですか?

A:早さよりも「適切な時期」が重要です。

Q3:費用はどのくらい?

A:小児矯正は30万〜60万円が一般的です。ただし医院ごとに内容が異なります。

後悔しないためのチェックポイント

  • レントゲンで将来の歯の位置を説明しているか
  • 治療しない選択肢も提示しているか
  • 二期治療の費用が明確か

これらを確認しましょう。

まとめ

子どもの矯正は

  • 全員がすぐ始める必要はない
  • 7歳頃の相談が目安
  • 成長を利用できる時期がある
  • 早さより“適切な時期”が大切

迷っている今が、
一度相談するタイミングかもしれません。

矢野晋也 歯学博士/SHIN矯正歯科院長

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