こんにちは SHIN矯正歯科の院長の矢野です。

 

 

歯並びの治療のために、虫歯でもなんでもない”健康な歯を抜歯する”と聞くと驚いたり不安になったりしますよね。

 

 

当院では、患者様の治療計画を立てるとき、可能であれば抜歯をしない方法を選択します。

逆に、抜歯が必要な場合には非抜歯矯正治療はおすすめしません。

 

 

今日は、矯正治療に伴う抜歯についてご紹介していきます。

 

 

抜歯の目的


 

 

①歯を綺麗に並べるためのスペースを確保する

 

3人がけのベンチがありました。

そのベンチに定員以上の人数が無理やり座ろうとするなら、1人は他の人の膝の上に座ったり、端の人は半分お尻がはみ出した状態で座るしかないですよね。

 

歯並びに置きかえてみると、顎というベンチの大きさに対して1本1本の歯が大きすぎる場合、顎のベンチから歯がはみ出してしまいます。顎のベンチに綺麗に座るためには、歯を抜いてベンチの大きさに合った本数の歯で座ることになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

②横顔の改善

 

顎のベンチは直線ではありませんよね、馬蹄形といったりU字型をしています。

 

 

ベンチに座り切らないのなら、ベンチを大きくすればいいじゃないかという考えが浮かぶ方もいるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

実際に非抜歯の場合は、歯列を拡大したり後方に歯を移動させて、歯が並ぶスペースを確保します。しかし、歯並びのガタガタが軽度の方はその方法が適応できますが、限界があります。

 

正面から見たら、段差の無い綺麗な歯並びでも横から見たら口元が盛り上がっていて、

上下顎前突という新たな不正咬合になってしまっているかもしれません。

 

 

 

日本人は欧米人と比較すると、人種的に顎の幅や奥行が小さく、さらに鼻も低いため余計に口元が出ている様に見えてしまうという顔の骨格的な形の特徴があります。

つまり、欧米人と比較して日本人の患者さんの矯正治療は断然難しく、抜歯をしなければ健康を兼ね備えた理想的な歯並び・咬み合わせに治らないことが多いのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

親知らずの抜歯は矯正に必要か


 

 

矯正で抜歯が必要になった場合、必ずこの歯を抜くという決まりはありません。

 

口腔内やセファロと呼ばれる頭部のレントゲン写真を見て、虫歯の有無や治療の跡、歯の状態や上下顎の位置を確認して、最も適している歯を抜歯するので患者さん1人ひとり異なります。

 

 

 

 

 

20歳前後(個人差があります)で生えてくる永久歯、”親知らず”も同様です。

残しておいた方が良い症例と、抜歯しなければならない症例があります。

 

 

親知らずが生えている向きに問題がなく、虫歯や歯周病で他の永久歯が無くなってしまったり、生まれつき永久歯が少ない状態なら、親知らずを残して矯正治療を行います。

 

 

一方、親知らずが歯の動きを邪魔してしまう場合や、親知らずが横から生えていたりと歯並びを悪くする原因になっているときは、矯正治療のために親知らずを抜歯する必要があります。

 

 

 

まとめ


 

 

矯正治療とは健康と美しさのために歯並びと咬み合わせを治す医療行為です。

患者さん1人1人の歯並びによって、その目的を達成するためには、抜歯が必要な場合とそうでない場合があります。

 

 

すべての患者さんを非抜歯の矯正で対応するというのは、難しいことです。

歯を抜かないことを優先させて矯正治療を行なった結果、歯茎が下がってしまったり、せっかく矯正をしたのにすぐ元に戻ってしまったりするデメリットもあるのです。

 

 

 

抜歯と非抜歯どちらの治療計画が、患者さんにとって最終的なゴールが良いものになるかということを考え、判断し治療計画を立てていきます。