まだ乳歯のお子さんの歯並びで気になることは、ありませんか?
子どもの歯並びは3つのタイミングで大きく変わっていきます。
それだけに、今の歯並びがいい歯並びなのか、悪い歯並びなのか、判断がつきづらいものです。
一見、「乳歯の歯並びが悪いように見えて、実はそうではない」ということもよくあります。
このブログでは、子どもの成長過程で起こりうる乳歯の歯並びの特徴の中で、「実は悪くない歯並び」の代表的なものを年齢別にまとめました。
お子さまの歯並びを気にされている親御さんに参考にしていただけると幸いです。
目次
特徴1:0~2歳ごろ 歯が斜めに生えてくる
生えたての乳歯は斜めに生えたり、ねじれて生えてくる事があります。うちの子の歯並び凸凹になるんじゃ‥と心配になりますよね。
気にしなくて大丈夫です。むしろ、まっすぐ生えてきてくれることの方が珍しいくらいです。
その後、隣の歯が生えてきたり、舌で押されたりして歯並びが変わってきます。
特徴2:2~3歳ごろ 乳犬歯(前から3番目)のあたりに隙間ができる
この頃、すべての乳歯(全部で20本)が生え揃います。
歯が揃ってくると、むし歯や歯並びのことを気にするようになりませんか?
じっくり観察してみると、真ん中の前歯から数えて3番目の歯のところに隙間ができることがあります。
上の歯は前歯から2番目の歯と乳犬歯の間に、下の歯は乳犬歯の後ろの歯との間に隙間ができることがあります。
これは霊長空隙と呼ばれ、永久歯が生えるためのスペースを確保するための隙間であると言われています。
特徴3:5~6歳ごろ 乳歯列全体がすきっ歯になる
永久歯に生え変わる時期に入ってきた証拠です。
乳歯より大きい永久歯が生えるためのスペースが必要になり、顎が成長して大きくなります。
そのため、歯と歯の間、特に前歯全体に発育空隙と呼ばれる隙間ができてきます。
例えば、一番最初に生え変わる下顎の前歯は5mm以上、上顎の前歯は7mm以上のスペースが必要と言われています。
逆に、この時期になっても歯と歯の間に隙間が全くない場合は、大人の歯に生え変わった時に凸凹の歯並びになる心配があります。
番外編
-6~8歳ごろ 上顎の前歯(永久歯)がすきっ歯になる
ここからは、乳歯ではないので番外編です。永久歯の生え始めにも意外と知られていない特徴があります。
前歯が永久歯に生え変わると、写真のように少しハの字形に隙間があくことがありますが、この時期のすきっ歯の状態は異常ではありません。
隣の歯や犬歯が生え揃う10歳ごろになると、歯が中心に向かって押される力がかかり、自然に隙間が閉じて歯の向きもまっすぐになっていきます。
この年齢の歯並びを「みにくいアヒルの子の時代」と呼ぶことがあるそうですが、正常な歯の成長過程です。
しかし、ねじれが大きすぎたり、唇と歯肉を結ぶ小帯が大きすぎると、隙間が一向に閉じないことも稀にあります。
その場合は、正中離開と呼ばれる歯列矯正が必要な歯並びの可能性があります。
-7歳 子どもの歯列矯正を始めるのに適した年齢
子どもの矯正治療の開始時期は、乳歯から永久歯に生え変わりが始まる7歳前後が一つの目安とされています。
子どもの歯並びの変化の特徴で、「実は悪くない歯並び」を紹介しましたが、少しでもお子さまの歯並びで気になることがあれば、いちどその時期に歯科医院(矯正歯科)で相談しましょう。
歯列矯正は何歳からでも始められますが、成長期のお子さまの時期に治療を始めるメリットがたくさんあります。