もし、矯正治療中に顎関節症になってしまったら・・・

2025.10.15UPDATE:2025.10.17
もし矯正治療中に顎関節症になってしまったら

ときどき、矯正治療中の患者さまから「顎が痛くなった」「口が開けにくくなった」「顎関節症になってしまったのではないか?」と相談を受けることがあります。

 治療を行うことで健康になるはずが、かえって痛みや別の症状が出てしまったら不安になりますよね。そこで、もし矯正治療中に顎関節症のような症状がでてしまった場合は、どうすれば良いかお伝えします!

 顎関節症とは

まずはじめに、そもそも顎関節症とはどのような病気なのでしょうか。身体の中の骨と骨を繋ぐ部分には関節が存在し、関節のおかげで日常生活を行う動作が可能になります。顎関節も食事や発声を行うためには欠かせないそのひとつです。

しかし、膝関節は回転すると動きますが、顎関節は回転しながらスライドする、という他の関節と比べると複雑な動きをします。そのため、精密なものが壊れると修理が大変と言われる様に、少しのことで顎関節がズレてしまうと不具合が色々と生じやすいのです。

口を開けようとすると顎が痛い、大きく口を開けられない(目安として指3本も入らない)または、カクッと関節音がするといった症状が出て、親知らずの痛みなど他の病気がない場合に顎関節症と診断されます。

 顎関節症の原因

「かみ合わせが悪いと顎関節症になる」と聞いたことはありませんか?当院の患者さまの中にも、顎の関節に違和感を感じていて、歯列矯正をすることで、かみ合わせが改善され、顎関節症が良くなることを期待して治療を始める方もいらっしゃいます。

もちろん、かみ合わせも原因にあげられますが、顎関節症は不正咬合だけが原因でなく、日常生活における習慣や癖、ストレスや不安などからくる顎の筋肉の緊張、外傷など複数の原因が組み合わさって、複雑で壊れやすい顎関節が耐えられなくなってしまった時に起こると言われています。

顎関節症チェックリスト 

当てはまる項目がある方は、顎関節症になる可能性があります!

□頬づえ

□食いしばり

□歯ぎしり

□食事の時に片側ばかりで噛む

□唇や頬の内側を噛む

□うつ伏せ寝

□猫背

□パソコンや携帯電話の長時間に及ぶ操作

 

矯正治療中に起こる顎関節症の原因 

 歯の移動による一時的なかみ合わせ不良

矯正治療のために抜歯した場合、それまでかみ合っていた歯が無くなるので、その分の負担が他の歯にかかり、顎関節にも影響を及ぼす可能性があります。また抜歯しなくても、矯正治療中はかみ合わせが変化するので、顎関節に負荷がかかり顎に違和感を感じることがあります。

矯正治療に対するストレス

矯正治療に対する不安や、矯正装置の違和感、歯の移動による痛みなどがストレスとなり、顎関節症の症状を感じることがあります。また、ストレス増加による歯ぎしりも顎関節症を引き起こす要因のひとつです。

矯正治療中に顎関節症になってしまったら

歯科医院に相談する

先ほどの矯正治療中に起こる顎関節症の原因をみると、矯正治療自体が顎関節症を発症させているわけではないことがわかります。しかし、顎関節に何らかの炎症が起きているので自己判断で対処せず、まずは矯正治療を担当している歯科医師に相談しましょう。

 顎関節症の症状を和らげるマッサージ

矯正治療中の顎関節症はほとんどの場合一時的なものです。顎がカクッと音がすると鳴らしたくなってしまいますが、鳴らさず安静にして様子をみましょう。痛みがある場合、顎を前方に出すような動きや、顎関節症に効くマッサージは効果がある言われていますので試してみてください。

① 手を拳にして指に力をいれ、首の後ろからゆっくり前へ移動させる。

②人差し指と中指をこめかみにあてて、小さな円を描いてマッサージする

③人差し指と中指に力を入れて、頬からの関節部分を小さな円を描くようにマッサージ

【関連記事】矯正中の【奥歯の痛み】は普通?我慢しなくていい理由と対処法

 

 

 

 

 

矢野晋也 歯学博士/SHIN矯正歯科院長

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ワイヤー矯正中の歯磨き方法|虫歯を防ぐコツとおすすめケアをわかりやすく解説

2020.02.17UPDATE:2026.03.27
ワイヤー矯正中の歯磨き

ワイヤー矯正中の歯磨き、難しいと感じていませんか?ワイヤー矯正を始めてから、

  • 「しっかり磨いているつもりなのに不安」
  • 「食べ物が挟まりやすい」
  • 「虫歯にならないか心配」

と感じる方はとても多いです。

実際に、矯正装置がつくことで歯の表面に凹凸が増え、普段よりも汚れが残りやすい状態になります。ただし、正しいケア方法を知っておくことで、矯正中でも虫歯をしっかり予防することができます。

ワイヤー矯正中に虫歯になりやすい理由 

ワイヤー矯正中に虫歯リスクが高くなるのには、いくつか理由があります。まず、ブラケットやワイヤーの周りに食べかすや歯垢(プラーク)が溜まりやすくなります。さらに、

  • 歯ブラシが届きにくい場所が増える
  • 磨き残しに気づきにくい
  • 清掃に時間がかかる

といった状態になりやすく、結果として虫歯や歯ぐきの炎症につながる可能性があります。

ワイヤー矯正中の正しい歯磨き方法 

矯正中の歯磨きは、「当て方」と「道具の使い分け」がポイントです。

歯ブラシは上下から当てる

歯ブラシは1方向だけでなく、ブラケットの上下それぞれから当てるのがポイントです。

  • 上から当てる(歯と装置の境目)
  • 下から当てる(ワイヤーの下)

この2方向を意識することで、装置の周りの汚れをしっかりと落とすことができます。

ワンタフトブラシで細かい部分を磨く

通常の歯ブラシだけでは届きにくい部分には、毛先が小さいワンタフトブラシが有効です。特に、

  • ブラケットの周囲
  • ワイヤーの下
  • 奥歯の裏側

などは汚れが残りやすいため、ワンタフトブラシで丁寧に仕上げ磨きを行いましょう。

歯間ブラシ・フロスを取り入れる

歯と歯の間は虫歯になりやすいポイントです。矯正中は、

  • 歯間ブラシ:ワイヤーの下から通す
  • フロス:スレッダー付きや矯正用のフロスを使用する

といった工夫が必要になります。毎日全てを完璧に行うことが難しい場合でも、できる範囲で継続することが大切です。そのほか、

◼︎磨く順番を決める

上顎:①外側(唇側)→②内側(口蓋側)→③咬合面
下顎:④外側(唇側)→⑤内側(口蓋側)→⑥咬合面
といったように、歯を磨く順番を決めておくと磨き残しや磨き忘れを防ぐことができます。

◼︎鏡を見ながら歯を磨く

歯ブラシだけでは、実は約60%ほどしか汚れを落とせていないと言われています。特に矯正装置がついていると、さらに汚れが残りやすくなります。

そこで大切なのが「鏡を見ながら磨くこと」です。歯の1本1本を確認しながら磨くことで、磨き残しを減らすことができます。

毎食後が難しい場合は、夜だけでも大丈夫です。1日1回は鏡を見ながら丁寧に歯磨きをしてみましょう。手持ちの小さな鏡を使うと、細かい部分も確認しやすくおすすめです。

ワイヤー矯正中の虫歯になりにくい歯の磨き方

矯正中におすすめのケア用品

矯正中は、専用の補助器具を使うことで清掃効率が大きく変わります。おすすめは以下の通りです。

  • ワンタフトブラシ
  • 歯間ブラシ(サイズは歯科医院で相談)
  • フロス(スレッダー付き
  • フッ素配合歯磨き粉

特にフッ素は、歯の表面を強くし、虫歯の予防に役立つとされています。

虫歯を防ぐために意識したい生活習慣

歯磨きだけでなく、日常生活も重要なポイントです。

  • 間食の回数を減らす
  • ダラダラ食べを避ける
  • 甘い飲み物を控える
  • 食後はできるだけ早く歯磨きをする

こうした習慣を意識することで、虫歯リスクを大きく下げることができます。

こんな症状があれば早めにご相談ください

矯正中は変化に気づきにくいこともあるため、以下のような症状があれば注意が必要です。

  • 歯の表面が白く濁って見える
  • 歯ぐきが腫れている・出血する
  • 歯がしみる
  • 口の中に違和感がある

早めに対応することで、症状の進行を防ぐことができます。

ワイヤー矯正中は、歯磨きが難しくなる分、虫歯や歯茎のトラブルが起こりやすい時期です。しかし、予防することも可能です。

  • 正しい磨き方を知る
  • 補助器具を活用する
  • 生活習慣を見直す

当院では、患者さま一人ひとりに合わせた歯磨き方法のご案内も行なっております。「自分の磨き方があっているか不安」という方は、お気軽にご相談ください。

こちらの動画もワイヤー矯正中の歯みがきについてわかりやすくお伝えしています!

 

 

 

矢野晋也 歯学博士/SHIN矯正歯科院長

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