皆さまは矯正治療についてどのようなイメージをお持ちですか?

よく患者さまに言われるのが「矯正は痛そう」というイメージです。

 

誰だって、痛いのは嫌ですよね。

 

 

ただし、「歯列矯正=痛い」と、

いたずらに不安や恐怖感を膨らまさないでほしいなと感じます。

 

 

実は矯正治療で痛みが出るのは、

歯を動かしている時の体の正常な反応によるもの、

つまり治療効果の現れなのです。

 

 

痛みの感じ方には個人差がありますが、

私自身もこれまで何百人という患者さまを診てきて、

「こんな痛み耐えられません」と、

治療を中断された方はいらっしゃいませんでした。

 

 

そこで、今回は矯正治療の痛みの原因・程度・頻度について正しい知識を持つことで、

治療に対する怖れを減らす一助になりますように、

矯正治療中の痛みについてご説明します。

 

 

 

矯正治療の痛みは、大まかに

 

①歯が動く痛み

②矯正装置により口内炎ができたり、唇や頬、舌の傷ができることによる痛み

 

の二種類に分けられます。

 

 

 

では、それぞれの痛みについて詳しく説明してゆきましょう。

 

 

①歯が動く痛み

 

矯正では、歯に矯正力という刺激を加えることにより、

歯を支える周囲の骨に起こる、

生体の炎症反応を利用して歯を動かしています。

 

 

 

炎症反応とは、

風邪をひいた時に熱が出たり、

足を打撲した時に腫れたりするように、

体に異常がきたされた時にその悪影響を排除する、

体の正常な防御反応を言います。

 

 

エッ、矯正治療で炎症反応って!

大丈夫!?体に悪くないの??

と、心配に感じた方もいらっしゃるかもしれません。

 

 

ここで誤解してほしくないのが、

 

歯科医師は歯を動かすのに最適な力、

つまりは、

健全な程度の炎症反応を起こし歯を効率よく動かす力を、

 

コントロールして加えているのであって、

 

決して過剰な炎症反応を起こす力は加えていないということです。

 

どうかご安心なさってください。

 

 

そして、その炎症反応の特徴的な症状の一つに「痛み」があるのです。

 

ですから、この歯が動く痛みは「矯正効果の現れ」なのです。

 

 

 

それでは、この痛みの感じ方について具体的に、

 

ワイヤー矯正では医院でワイヤーを調整した後、

インビザラインでは新しいマウスピースに交換し矯正力を加えた後、

 

数時間すると体が反応し、この歯が動く痛みが出てきます。

 

 

一般的には、一日程度で弱くなり3~4日ほどで消えてゆきます。

 

 

 

痛みの感じ方は個人差が大きく、痛みの程度は、

 

 

締め付けられるような痛みという方、

 

少しむず痒くなる程度とおっしゃる方、

 

何もしなくても痛かったという方、

 

ものを噛んだり、上下の歯が強く触れた時にのみ痛みを感じる方まで、

 

 

さまざまです。

 

 

 

 

 

ただ、この歯が動く痛みは我慢できる程度の痛みで次第に消失していくものである、

 

ということは覚えておいていただきたいです。

 

 

 

 

次に②矯正装置により口内炎ができたり、唇や頬、舌が傷つくことによる痛み

 

 

口内炎の辛さ、皆さま一度はご経験あるのではないでしょうか。

 

矯正では、口の中に装置という異物が存在することになりますので、

口内炎が出来やすくなります。

 

 

この症状も個人差があって、

 

装置をつけても全然できませんでしたとおっしゃる方から、

 

最初はいくつかできたけれど、じきに慣れてできなくなったという方、

 

耐えず口内炎に悩まされていますという方まで、

 

これまた、さまざまです。

 

 

 

この口内炎による痛みに対しては、

矯正装置が当たりにくいようにカバーできるホワイトワックスというもので、

症状を軽減させることができますので、

辛い場合には先生に相談すると良いでしょう。

 

 

 

インビザラインのブログですから、

マウスピースでの治療における、

これら二種類の痛みについて更に掘り下げて。

 

 

インビザラインにおける①歯の動く痛みについては、

 

ワイヤー矯正が月に一度、およそ1mm程度の歯を動かす矯正力を加えるにに対し、

インビザラインでは1週間~10日に一度、およそ0.2mmずつ矯正力を加えるので、

 

インビザラインの方が痛みの発生する頻度は多少高くなりますが、

痛みの持続期間や程度に関してはワイヤー矯正より穏やかなものであるといえます。

 

 

 

また、インビザラインにおける②矯正装置により口内炎ができる痛みについては、

 

歯全体をマウスピースで覆ってしまうので、

ワイヤー矯正より口の粘膜への当たりが滑らかで、

 

この痛みに悩まされる方は、ほとんどいらっしゃらないといっても過言ではありません。

 

 

痛みについては、個人差が大きいので、なかなかご説明が難しいのですが、

矯正治療の痛みについて正しく知ることで、

皆さまの治療に対する不安を少しでも軽減できれば幸いです。